一般質問 令和4年06月14日定例会

2022/06/14

※(要旨・正式議事録ではありません)

質問項目

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質問

9条を生かした 平和外交と消費税減税について

 日本共産党世田谷区議団を代表して質問します。

9条を生かした 平和外交と消費税減税について

はじめに、9条を生かした 平和外交と消費税減税についてです。

 ロシアによるウクライナ侵略が始まって100日以上過ぎました。 アメリカのバイデン大統領は「民主主義VS専制主義のたたかい」といいます。しかし「価値観」で世界を二分するのではなく「 ロシアは国連憲章を守れ」の一点で全世界が団結し、平和の秩序を回復させてロシアの戦争を終わらせることが重要です。

 日本国憲法は 国連憲章の考え方を進め、力による威嚇や武力の行使を禁じ、全世界の国民の平和的生存権を定め、力による支配の排除を前提としています。日本共産党は、憲法9条を守り、外交努力でASEANに米国、中国、日本などを加えた「東アジアサミット」を、平和の枠組みとして強化することを提案しています。

 ところが参議院選挙の公約などで、各党「軍拡の大合唱」です。自民党は11兆円を超えるGDP比2%以上を念頭に軍事費増額を唱え、「反撃能力=敵基地攻撃能力」の保有を求めています。公明党も「必要な予算は積み上げていく」と容認。 日本維新の会は「防衛費のGDP比2%への増額」や「専守防衛」の規定の見直し、「核共有」の議論開始、憲法9条への自衛隊明記などを公約に掲げています。軍事的対応の強化は軍拡競争と軍事的緊張を高めることにつながります。「力対力」で日本を危険な戦争の道へと進めることとなります。また、軍事費を拡大することは、消費税の増税や社会保障の削減など暮らしを押し潰す道でもあり、日本共産党は断固反対です。

 核兵器禁止条約の初めての締約国会議が、6月21日からオーストリアのウィーンで開かれます。プーチン政権が、核による威嚇をしています。禁止条約は、核兵器の使用や威嚇を禁止し、核兵器廃絶の手順を定めています。これらを具体化し、国際社会の結束したメッセージを発することが期待されています。この会議は全ての国連加盟国、各国の国会議員や反核団体などに開かれています。日本共産党からは笠井亮衆議院議員が参加します。日本政府も代表を参加させ、核廃絶の先頭に立つべきです。

 区長は3月4日の声明で、国連決議も引いてロシアの侵略行為に抗議しました。議会でも、憲法9条を守ることや核兵器禁止を求めることを繰り返し表明してきました。

 現在の情勢のもと、改めて区長から平和を求める発信を求めます。さらに、憲法9条を守ること、核兵器禁止について区長の見解を問います。

 

生活必需品や光熱費などの物価高騰について

 食料品、生活必需品や光熱費などの物価高騰が区民生活を直撃しています。

 物価を抑えるには消費税減税が最も効果的です。日本共産党、立憲民主党、れいわ新選組、社民党の野党4党は共同で、インボイス中止を盛り込んだ消費税減税法案を衆議院に提出しました。インボイスは 年間売り上げ1000万円以下の消費税免税事業者に、課税事業者になって消費税を払うか、免税事業者のままで消費税分の値引きを飲み込むかの選択を迫ります。アニメーターや大工など、1人親方やフリーランスなどに消費税の負担や膨大な事務負担を負わせます。消費税免税業者を商取引から排除するインボイスは中止すべきです。

 消費税の減税、インボイスの中止を国に求めるべきです。区長の見解を問います。

 物価高騰対策としての福祉施設への支援を

 次に物価高騰対策としての福祉施設への支援についてです。

 今回の補正予算で学校給食について、保護者負担なしで、公費で対応することを評価します。物価高騰の影響は、 学校給食だけではなく社会全般に及んでいます。保育園や介護施設、障害者施設など、区民の暮らしを支える福祉施設でも同様です。 ある特養ホームの施設長は「光熱費、食材、リネンなど、人件費以外は全て上がっている。非常に厳しい 状況だ」、訪問介護事業所の方は「人手不足に追い討ちだ、ますます苦しくなる」と言っています。

 緊急に、物価高騰対策として福祉施設への支援を行うことを求めます。見解を伺います。

国民健康保険について

 次に国民健康保険についてです。

 コロナ禍や物価高騰などから区民生活を守る問題で、国保加入者は自営業者、フリーランスなどが多く、物価高騰の影響や低所得など、経済的に厳しい状況に置かれている上に、国保料は協会けんぽの約2倍の高すぎる保険料など構造的問題があります。
社会保障制度に求められる生活の安定、所得再配分機能などが、現在の国保では十分果たされていません。
区は「未来つながるプラン」で「経済的弱者対策を進める必要がある」「社会保障制度の課題解決を含め、区民の暮らしを守る取り組みを進めていきます」と示しています。

 人頭税と同じ仕組みの「均等割」で、多子世帯に重い負担があり、子育て支援に逆行するとして、区長会を通じて国に要望するとともに、負担軽減を区が独自に進める検討もこれまで行われてきました。4月から国が行った軽減は、対象が未就学児に限られるなど不十分です。

 仙台市など自治体独自に軽減を行っていた先進自治体は、国の制度を受け、さらに軽減を拡充しています。仙台市は、18歳までの子どもの均等割3割軽減を、4月から5割軽減に引き上げました。これにより、未就学児の均等割はゼロになります。

 国に軽減対象を広げるよう求めるべきです。国等が年齢対象を広げるまでの時限措置として、来年度から区独自に軽減の年齢対象を広げることを求めます。区長の見解を伺います。

 健康保険で病気による休業中の補償をする傷病手当はこれまで国保にはありませんでした。しかし令和2年度から、コロナ感染者に対して国保にも傷病手当ができました。しかし、フリーランスなど個人事業主はその対象になっていません。さらに後遺症による休業も 傷病手当の対象になっていません。

 区が独自に後遺症アンケート調査を実施し、全身の倦怠感や集中力の低下、睡眠障害、嗅覚や味覚障害など、多くの後遺症で苦しむ方の実態を明らかにしたことや、相談体制を強化したことは重要です。組合健保などでは後遺症も傷病手当の対象となっています。

 コロナ後遺症も国保の傷病手当の対象に加えること、フリーランスなど個人事業主も傷病手当の対象とすることを国に求めるとともに、区独自に行うことを求めます。見解を伺います。

DXについて

  次にDXについてです。

 国は、個人情報保護の仕組みを国の仕組みに一本化して、自治体が持つ個人情報を企業などが利活用する基盤を作ろうとしています。自治体情報システムの標準化は、自治体によるカスタマイズを認めず、自治体独自の住民サービスを阻害し、地方自治を後退させる恐れがあリます。

 区長は「デジタルデモクラシーなどによりコミュニティーや政策形成に区民が参画する機会を広げ、参加と協働をさらに発展、深化させ、住民自治の推進を目指す」「区民への情報公開、情報提供の充実を図る」という方向を示してきました。また、「区民サービスを後退させず、利便性の向上を図り、区民のプラバシーへの安全安心に配慮した運営に努める。個人情報保護の徹底は最優先すべきとの認識の下、必要に応じ国に対し積極的に要望する」との姿勢を示してきました。この姿勢の堅持が重要です。

 松村副区長の出身企業のサイボウズは、働き方改革で評価が高い企業です。地域の福祉団体との協働も進めてきたと聞きます。地域や区職員の労務環境改善が進むことを期待します。

 今後のDXの推進を松村副区長はどのように考えているか、伺います。

 松村副区長は民間出身ですが、営利企業と自治体は目的や役割が違います。全体の奉仕者である特別職公務員としての倫理や規則の遵守は当然です。松村副区長の認識を伺います。

下北沢のまちづくりについて

 次に、 下北沢のまちづくりについてです。

 下北沢駅前広場の整備が進んでいます。駅前広場と接続する部分の都市計画道路補助54号線が整えば、自動車は 茶沢通りから直接駅前広場に入ることができます。

 工事は駅前広場が先に完了し、接続する54号線部分はその数年後になる見通しです。区は、駅前広場の工事終了後、茶沢通りから直接接続するルートの完成を待たずに自動車を入れる方向を示しました。現在駅前に通じる道から駅前ロータリーに車を誘導する考えです。一番街や本多劇場前、スーパーオオゼキ前など、狭い道に人が溢れているような場所です。
これを聞いた区民から「狭くて人で溢れた道路に車を誘導するのは危険だ」「駅前広場と54号線はセットで考えよ」などの声が上がっています。当然です。

 下北沢は歩いて楽しい街です。 これは下北沢のブランドです。ここに自動車がたくさん入り込んで安心して歩ける街でなくなってしまったら、交通の危険と言うだけでなく下北沢の魅力が大きく失われてしまいます。

 駅前広場へ自動車を入れるのは、接続する54号線の整備を待ち、それまでの間、イベントや歩行者が駅前広場全体を活用できるようにすべきです。駅前広場へ自動車を入れる時期や方法、駅前広場の使い方など、住民の意見をよく聞き進めること、何よりも安全第一に進めることを求めます。区の見解を伺います。

答弁

保坂 区長

 中里区議のご質問に答えます。

 まず憲法、平和の問題についてであります。区は昭和60年1985年に平和都市宣言を行い、核兵器の廃絶と恒久平和を誓ってきております。この精神は現在に至るまで少しも変わるものではございません。 現在のロシア軍によるウクライナ侵攻は、武力による主権と領土の侵害であり国連憲章に明らかに違反し断じて容認できるものではありません。この戦争によりコロナ禍で既に起きていた様々な食糧不足、物価高に輪をかけて、エネルギー高騰、食糧不足などの影響がさらに出ております。 ロシア軍のウクライナ侵攻によって、これまでの世界情勢が極めて危険なものとなり、核戦争や第三次世界大戦も絵空事ではない危険な状況が生まれているのも事実であり、日本も含め多くの国や地域でこれまでにない防衛力増強等の動きが出てきていると認識しております。

 私は平和憲法は変えるべきではないと、これまでも申し上げてきております。平和はこれまで以上に重要なものとなり、世界各国からの認識されている平和憲法を基礎として支える日本国憲法9条も、これまでになく重みを増しています。紛争に対し武力でなく、外交による事態の打開を求め、平和的解決をあくまで貫いていく理想を掲げていくべきだと思います。

 区民の安全と安心を守る区長として、唯一の被爆国として広島・長崎の被爆体験を持ち、核兵器の犠牲者をこれ以上うむことのないよう、核兵器の廃絶や平和の重要性について、平和都市宣言に基づいた情報発信にも積極的に取り組んでいくべきだと考えております。核戦争がこれほど現実性が迫ってきた事態はないと軍事専門家など発言をしております。こういう状況だからこそ、核兵器禁止条約締約国会議に日本政府がオブザーバー参加をすべき と考えております。

 次に消費税の問題についてご質問です。物価上昇分の消費税を減税すべきと言うご提案でございますが、国民全体に波及する対策が必要だと考えております。消費税は所得が低ければ負担率が増す逆進性を抱え、また空前の円安で輸出の収益を増大企業が享受する「輸出戻し税」の巨額の還付額など構造的な問題があり、改革が必要であると考えています。インボイス制度につきましてはご指摘の通り、特に現在免税事業者である中小企業には大変厳しい状況が懸念されておりまして、注意深く見守っていき、区民生活への影響に対しては国も原油価格物価高騰等総合緊急対策を策定しており、区としても今般の補正予算に加えて、今後国民生活、区民生活の動向を慎重に、また注意深く見守って、対策を検討して参ります。

松村 副区長

 今後のDXの推進につきましてお答えいたします。

 前職において官民連携による地域の課題解決に携わって参りましたが、その中で行政との連携において、もどかしく感じることがありました。世田谷区がDX推進方針におきまして、「参加と協働のDX」を掲げて、区民参加をDXの根幹としている事はまさに私の長年の思いに合致しておりまして、 とてもやりがいのあるミッションだと思っております。

 議員お話の自治体情報システムの標準化につきましても、法律に基づく大きな課題と認識しております。国からの情報が不足しているといった懸念事項はございますが、大規模自治体の責務といたしまして 国に積極的な働きかけを今後行いつつ、個人情報保護に万全を期すとともに区民サービスを後退させず安定的な確保に向けて着実に進めてまいる所存でございます。

 区職員の働き方におきましても、私の前職での経験を十分に生かせるところと思っておりまして、 生産性向上の基盤となるICT環境の整備など、「区役所のDX」こちらもDX推進方針の柱の1つですが、スピード感を持って取り組み、区職員も含めて世田谷区に関わり誰もが幸せになるようなDXに取り組んで参りたいと思います。

 以上です。

加賀谷 政策経営部長

 物価高騰対策としての福祉施設への支援についてご答弁します。

 区は今般の物価高騰頭に速やかに対応するため、子育て世帯生活支援特別給付金の支給や、小中学校給食食材費上上への対応など区民の生活と区内事業者等の活動を守る取り組みについて、本定例会に提出した補正予算案を計上したところでございます。
国内の高齢者支援施設や障害者支援施設、保育施設などの様々な福祉施設におきましても、光熱費や食材費の高騰から運営費において、影響を受けているものと認識しております。

 今後物価高騰の影響がさらに深刻化することも考慮いたしまして、この4月に国が決定いたしました「コロナ禍における原油価格・物価高騰等総合緊急対策」の実施状況も踏まえ、国や東京都の動向も注視しつつ、福祉施設の状況の把握を行いながら、さらなる対応や支援策の実施を検討して参ります。
以上です。

田中 保健福祉政策部長

 私からは国保関連2点、ご答弁いたします。

 国は令和4年度よりすべての未就学児を対象とした均等割保険料を5割軽減する法改正を行いました。

 区としては今般の国の制度改正を最初の一歩として評価しておりますが、昨今の食品や電気料金の値上げなどで生活が厳しくなる子育て世帯も見込まれる中、子どもが多ければ多いほど保険料が増える状況や就学後の子どもの保険料の扱いが従来と変わらないということなど、子育て支援としてはまだ充分ではないと認識しています。

 区独自軽減のご提案については、これまで特別区長会で問題提起し議論を重ねながら、国に働きかけてまいりました。また、区でも18歳以下の国保世帯数から、減免影響額等などを試算しています。今後も国への要望を特別区長会レベルでまとめていく作業と同時並行で、仙台市や清瀬市など先行実施している自治体の事例調査や試算、軽減・減免方式といった制度面の検討、支援対象範囲、影響額、電算システムの課題等の整理を進めて参ります。

 次に商業で傷病手当関連です。

 現在の国保の傷病手当金は、フリーランスなどの個人事業主が支給対象から外れているなど制度設計上の課題があります。
区のコロナ後遺症についてのアンケートからは、多くの区民が生活や仕事で困難にあることがわかり、社会保険・労働相談等の相談窓口を設けてきました。一方、コロナ後遺症対象とした傷病手当金の区独自での支給拡大については、現時点では、国の財政支援が見込めないなど、財源確保の課題があると考えております。

 均等割保険料と同様に、国が責任を持って対応すべきことと考えています。今後、特別区長会を通して、国に改善を求めていきます。また、他自治体の支給事例などを、それぞれどのような工夫で行っているか、必要性や有効性の観点からも研究して参ります。
以上です。

池田 総務部長

 副区長に係る公務員倫理や法令遵守等について答弁して参ります。

 憲法第15条第2項は「すべての公務員は、全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」と定めており、この規定は、区長・副区長をはじめとする特別職の地方公務員にも適用されます。

 松村副区長は、民間企業出身ですが、現在は、世田谷区の副区長の職に就任しています。

 特別職・一般職の区別なく、我々職員は、全体の奉仕者として、法令を遵守しながら、区民の福祉の向上のために全力で取り組まなければならないものと認識しております。

木本 北沢総合支所長

 下北沢駅前交通広場につきましては、地元町会・商店街に加え、長年にわたりまちづくりに関わってきた皆様と、イベント時の利用なども想定した駅前広場の設えなどについて、様々に意見交換を行いながら、令和7年度の完成を目指し整備を進めております。
先般、都市計画道路補助54号線の進捗や、現場の交通規制等を考慮した中で、 駅前への車両の乗り入れを想定した交通動線について意見交換会を行いましたが、日々、多くの利用者で賑わう下北沢において、歩行者等の安全な通行に対するご心配の声をいただいたところでございます。

 区といたしましては、区民の安全安心を第一に、 引き続き、交通結節機能や防災機能の強化、イベントをはじめ地域活性化の核ともなる駅前広場や、補助54号線の整備を着実に進め、早期利用開始を目指すとともに、交通動線を含めた駅前広場の利用のあり方について、引き続き、地元町会・商店街を始め、駅前広場の活用を願う地域の皆様との意見交換を重ねながら検討を進めて参ります。

 以上です。

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