予算特別委員会 令和4年03月09日(企画総務)

2022/03/09

質問項目

質問

つながるプランについて

中里光夫 委員

 それでは、共産党の企画総務分野の質問を始めます。

 まず、つながるプランについて伺います。

 コロナ禍の下、飲食業やイベント関係、音楽や演劇、旅行、こういった分野で仕事が減って、暮らしと営業に大きな影響が出ていると。区の調査でも、四割を超える事業所が前年比で売上げが半減以下になっていると。音楽イベントと喫茶店を営んでる方は、感染拡大時はイベントがなくなり、喫茶店も自粛を強いられるなど、厳しい状況が続いてきたと。給付金などで何とかやってきたけれども、税金を納められるか、やりくりが非常に厳しいんだと、こういうお話をしていました。また、非正規労働が広がって、不安定な雇用をコロナが襲い、失業や雇い止めが大きく広がっています。高齢者も、低年金、医療や介護保険料の値上げが暮らしを圧迫しています。一方、生活困窮で相談に来られる方も多いんですが、生活保護は厳しい基準があったり、誤解や偏見で必要な人が申請に結びつかないことも多い。

 コロナ後の社会では、貧困と格差を広げた新自由主義の弊害を乗り越えて、これを是正する経済的弱者対策の強化が必要だと考えます。コロナの影響への補償の充実や安定した雇用の確保、最低賃金の引上げ、医療や介護、生活保護などの社会保障の充実、これが今こそ必要だと考えます。今後十年を見通した基本計画とそこにつながるつながるプランでは、経済的弱者対策を位置づけるべきだと。

 つながるプランでは、貧困問題、現行の新実施計画の振り返りの中で、子どもの貧困に取り組んできたことが書いてあります。また、高齢者の単独世帯の増加が社会的孤立や貧困のリスクにつながるという認識も示されています。しかし、つながるプラン、これからのところでは、子どもの貧困はもうルーチンになったということで重点課題から姿を消しました。高齢者については、孤立対策は入っていますが、経済的弱者対策は位置づいているとは言えません。経済的弱者対策をつながるプランでどう捉え、どう検討しているのか、伺います。

松本 政策企画課長

 政府は、本年二月の月例経済報告におきまして、オミクロン株の広がりで外食や旅行といった個人消費が冷え込んだことにより、景気判断を五か月ぶりに引き下げました。また、後期高齢者の医療費、介護保険料など社会保険料の負担増が続く中、原油高等の影響による生活必需品の値上げも続き、区民生活の実態は依然として厳しい状況にあると認識しており、今後のウクライナ情勢などによるさらなる影響も懸念されます。

 未来つながるプランにおきましては、全ての区民の健康と生命を守る、また、区民、事業者の活動を支える、そういったことを政策の柱として掲げ、個別の施策としても、居住支援や子どもと家庭のサポート、事業者支援や雇用対策など、経済的に厳しい状況にある方への対策を位置づけており、こうした視点は、次の基本計画に向けても欠かすことのできないものだと考えております。また、コロナ禍を踏まえた緊急対応としましては、国によります子育て世帯や住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金をはじめ、様々な支給が行われているとともに、区としましても、せたがやPayを活用した事業者支援など、区民生活や地域経済の実態を捉えながら、切れ目なく取り組んできたところです。

 こうした状況の中で、令和四年度予算は、誰もが安全で安心に暮らせるまちの実現を目指す「地域社会から福祉を向上させる予算」として編成したところであり、引き続き、未来つながるプランでも重要な視点として捉え、区民の暮らしを守る取組を進めてまいります。

中里光夫 委員

 プランでも重要な視点として捉えて取り組むということですけれども、今出ている文章では、本当に経済的弱者対策とか貧困の問題、これから向かっていくという政策の中で、やっぱりしっかり書かれているという感じではありません。ここはしっかりと押し出していただきたいと要望しておきます。

生理の貧困の問題について

中里光夫 委員

 それでは次に、生理の貧困の問題について質問していきたいと思います。

 経済的な理由から生理用品を手に入れられずに、日常生活に支障を来す生理の貧困、これが問題となっています。生理用品に軽減税率を求める署名運動から生まれた、#みんなの生理という団体の調査で、若者の五人に一人が金銭的理由で生理用品を買うのに苦労していた経験がある、二七・一%が過去一年以内に金銭的な理由でトイレットペーパーなど生理用品でないものを代用で使っていた、こういう回答があります。

 世田谷区も、社協による無料配布―企業の提供などを使ってということですが―とか、学校では保健室に備えたものを無料提供する、また、気後れなく使えるようにということで、学校のトイレへ配備してほしいというのが、この間、他会派からも出ていましたけれども、学校トイレへの生理用品配置も今始まっていると。全体へ、全校へ広げるように、ぜひ進めていただきたいと思います。

 スコットランドでは、二〇二〇年にあらゆる人へ生理用品の無償提供をと、学校や公共施設において生理用品を無償提供する法案が可決をされました。それから、昨年末に、東京の公共施設への生理用品設置を求めるオンラインの署名、約一万二千六百十六人分、これが東京都に提出されました。ここに参加した高校生は、生理があることが経済的な負担にならない社会や、生理に対するタブー視がない社会を実現したいというふうに語っています。誰でも利用できる公共施設のトイレにこれを設置することで、必要な人に支援を届けるために、学校のみならず図書館や集会所、区役所などのトイレにも無料の生理用品を配置すべきだと考えます。

 公共施設のトイレへの生理用品配備について、ぜひ検討を進めていただきたいと思います。他自治体の取組で、企業の提供で、トイレで無料の生理用品を配布するシステムが導入されています。官民連携での検討を始め、寄附も募るなど、様々な手段を検討して、ぜひ進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

髙井 経営改革・官民連携担当課長

 他自治体の事例といたしましては、都内で言いますと豊島区、中野区、板橋区などにおきまして、企業と連携協定を結んで、庁舎のトイレなどに生理用品の自動交付機器を設置いたしまして、そこにあります液晶モニターから映し出される広告動画による収益を生理用品の購入費、あるいは機器の設置費用などに充てるという形で、設置場所となる自治体には、光熱費以外の費用負担がないというシステムを導入しております。

 官民連携によります区政課題解決への取組に向けましては、区の窓口でございますせたがやCo―Labにて企業などからの提案を常時求めておりますほか、区側からテーマを設定して積極的に提案をするという手法も取っております。生理の貧困対策の面におきましても、関係所管とともに情報を共有いたしまして、官民双方がメリットを得ながら、区民サービスの向上を実現できるよう、企業などとの情報交換、対話を行いながら実現の可能性を検討してまいります。

中里光夫 委員

 中野区の同僚議員に、区役所に入ったということでどうですかということを聞いてみたんですけれども、非常に好評だということで、区民に喜ばれているということです。ぜひ進めていただきたいと思います。

個人情報保護の問題について

中里光夫 委員

 それでは次に、個人情報保護の問題について質問します。

 個人情報保護法改定に伴う個人情報保護条例の見直しに向けての考え方が、個人情報保護審議会に諮問されました。条例の見直しに向けて具体的な検討がこれから始まります。既に区は、個人情報保護審議会への諮問事項に関する取扱いなどをはじめとする検討課題も挙げています。

 大きな問題は、国会審議の際、担当大臣が条例の規定は一旦リセットしていただくと言っていたように、地方の条例を国のルールで縛ろうとしています。国の個人情報保護委員会は、公的部門における個人情報保護の規律の考え方というところで、条例でオンライン化や電子化を伴う個人情報の取扱いを特に制限することは許容されないなど、従来、自治体の条例で行ってきた様々なことを許容されないというふうにしています。しかし、地方自治法では、法律の範囲内、法律に反しない範囲での条例制定権が地方自治体に認められています。地方自治体の権利です。許容しないという姿勢が自治体の条例制定権を侵害するおそれがあるんじゃないかと私は思います。これは、自主的にしっかりと条例を制定していくべきだというふうに思います。

 国が許容しないとしているものにはどのようなものがあるか、許容しない理由は何なのか、質問します。

末竹 区政情報課長

 国が許容されないとしているものとして、例えば、個人情報の目的外利用や外部提供、オンライン結合等について、類型的に審議会等への諮問を要件とする条例を定めること、また、従来の個人情報保護条例に見られた、いわゆるオンライン結合を制限する規定に関して、条例において定めることは許容されないと示しております。

 その理由といたしまして、国は、改正された個人情報保護法による全国的な共通ルールの下で、国のガイドライン等により、制度の適正な運用が図られることとなることに加えて、地方自治体は必要に応じて専門性を有する国の個人情報保護委員会に助言を求めることが可能となるなどから、許容されないとしております。

中里光夫 委員

 法律を守っていれば大丈夫と、国の委員会に分からないことは聞きなさいと、そういう態度です。これは、オンライン結合という話もありました。庁内ネットワークを外部のシステムと通信回線で接続するオンライン結合、これに特別の制限を設ける規定だとか、個人情報の目的外利用や外部への提供を行う場合には、審議会への諮問を要するなどの規定は許容しないという話です。

 現在の区条例では、外部委託、目的外利用、外部提供、回線結合、これらの際には、事前に審議会に諮問して、個別具体に検討をされています。しかし、審議会に諮問しないとなれば、個人情報の保護に関しての法の基準を満たしているとして、ノーチェックでこういったものが導入される、外部に提供される、そういう危険があるんじゃないでしょうか。

 外部結合や外部提供などの際に、審議会に諮問せず個人情報を守れるのか、区の自主性を最大限守る努力が必要と考えます。見解を伺います。

末竹 区政情報課長

 今回の法改正を踏まえた区の個人情報保護の在り方については、世田谷区情報公開・個人情報保護審議会において、専門的な御議論をいただくことを予定しております。
 区といたしましては、審議会の御意見などを踏まえながら、新たな法制度の下で、区としての個人情報を守るための仕組みづくりについて検討してまいります。

中里光夫 委員

 新たな法制度の下で、区として個人情報を守るための仕組みづくりを検討するということですが、具体的にはどのようなことを考えていますか。

末竹 区政情報課長

 区ではこの間、個人情報保護条例の規定に基づき、各所管課が実施する外部委託や回線結合などの各個別案件について、原則として、事業実施前に情報公開・個人情報保護審議会から意見聴取をして、事業実施しているところでございます。今般の改正個人情報保護法では、特に必要であると認めるときに限り、審議会に諮問することを許容しており、各個別案件の諮問は許容されないとのことが示されております。
 区では先般、審議会に諮問しましたが、今後の審議会の在り方については検討課題の一つと受け止めております。今後、審議会から御意見をいただくこととしておりますので、審議会から答申が出された際には、その意見を十分踏まえ、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。

中里光夫 委員

 審議会で検討してもらうということですけれども、これは本当にしっかりと審議会を使っていかないと、区として個人情報を守るための仕組みづくりをしっかりとやらないと、本当に危険だと思います。

 それで、国は、DXで個人情報の利活用を促進しようとしています。個人情報の利活用とは、具体的にはどのようなことか。国は、データ利活用を成長戦略と位置づけて、利活用しやすい仕組みづくりとして、この法の改正なども進めています。自治体が保有する個人情報は、公権力を行使して取得、申請、届出に伴い義務として提出されたものです。企業が保有する顧客情報とは比べ物にならない、多岐にわたる膨大な情報量を自治体は持っています。個人、本人の同意なく目的外に流用したり、企業のもうけのために利活用されてしまう、そういう危険が今迫っているというふうに考えます。行政による本人同意なしに目的外の利用、外部提供する匿名加工情報制度、こういうことは行ってはいけないというふうに私たちは考えます。

 その一例として、保育業務のデジタル化が今進んでいます。コドモンという会社があって、コドモンというICT企業が保育業務サービスを提供しています。保育業務全般をデジタルサービスで支援すると、保育料の計算から請求書発行、口座振替、入金管理、それから登園はICカードやQRコードで管理する、指導案の作成、シフト管理、写真販売、代金回収、至れり尽くせりのシステムです。大変便利なものに見えます。そして、子どもの健康管理、変化、成長の記録というのもあって、これは子どもの変化するプロセスを写真とテキストで記録していくというものだそうです。子どもの情報、そして保育料の話などもありました。これは家庭の状況が分かる情報です。システムを運用する中で、こうした個人情報が大量に発生して、それが企業のクラウドに記録され、蓄積されていきます。世田谷の区立保育園はこれを利用していませんけれども、コドモン社は、全国最大約一万施設が利用していると。自治体では百八十一の自治体、約千二百施設が利用していて、その保育データをコドモン社は保有していると。しかも、コドモン社は、集めたデータを分析して新たなサービスを生み出すというふうに言っています。データをどのように利用するかは、これは企業の判断になってきます。AIで指導案を作成して、その文例を提案する、こういうメニューも入っています。

 しかも、コドモンで記録したデータは、コドモン社の所有となる。サービスを解約したら、利用していた人は利用できなくなっちゃう。アプリの利用をやめれば、これまでのデータが使えなくなって、企業はデータを持ち続けますが、施設や自治体はデータがなくなってしまうと、こういう状態が起こり得ると。こういうシステムです。自己情報コントロール権との関係でも、個人情報の収集と利用についても、利用者に十分な説明と納得を得ての合意で行われているとはとても言い難い面もあります。また、データの所有、何を収集し、どう利用するか、利用者、自治体が管理できないと。これは利用者、自治体が管理、運用するべきです。このデータの所有を企業のものとするのは、本当に問題だと思います。これはほんの一例ですけれども、こういったことがデータの利活用ということで進められていく危険があるというか、実際にこれは進められているものです。

 こうした中で、やはり個人情報の扱いを今後どうしていくのか、自治体としてしっかりと進める必要がある。個人情報保護審議会の役割や機能を守ることは本当に重要です。今後の審議会の在り方について、改めて、見解を伺います。

末竹 区政情報課長

 区では先般、審議会に諮問したというところでありますけれども、やはり私どもとしては審議会は大変重要であると、このような認識の下、先ほど申し上げましたように、審議会の在り方については検討課題の一つということで受け止めているところでございますので、今後、審議会から御意見をいただくということで答申が出された際には、その意見を十分踏まえまして、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。

中里光夫 委員

 本当にこの個人情報の問題は、DXということで、今後、全庁的にこのデジタル化が進んでいく中で、システムを外部とつなげたり、提供したりということがハードルになることはやめろという国の圧力もあると。こういう中でどうしていくのかということが今問われているわけで、これは本当に慎重にしっかりと進めていかなければいけない問題、これは本当に大事な問題だというふうに思います。

避難所の電源確保について

中里光夫 委員

 それでは次に、避難所の電源確保について質問をします。

 私たちはこの間、災害があったときの震災のときの避難所の非常用電源の確保について求めてきました。近年は、真夏の猛暑の中で命を守るために、熱中症対策も考えて、エアコンも使える電源強化が必要だということを繰り返し求めてきたわけです。これは停電していても電源の供給なしに運転を開始して、その発電した電力で空調や照明、通信機器、こういったものの電源にもなる自立発電運転ができるガス式エアコン、これは世田谷区も導入して、二十一か所導入されたというふうに聞いていますが、その後、どのように進んでいるでしょうか。

長谷川 災害対策課長

 委員お話しのとおり、自立式のガス式エアコンは、二十一校で導入をされております。これに加え、区立中学校の格技室についても空調設備の導入を進めております。その際、災害等の停電時に使用できる自立式のガス式エアコンについては、今後、十八校に導入ということを進めておりまして、これによりまして、今年度において、指定避難所となっている全九十校の区立小学校のうち三十九校において、体育館または格技室のいずれかのスペースで停電時でもエアコンが使用できることとなります。

中里光夫 委員

 九十校のうち三十九校で停電してもガスが通っていればエアコンも使えるということですけれども、さらに今後も広げていくように努めていただきたいと思います。

 近年、避難所にポータブル蓄電池の配置や電気自動車を電源として利用することなどが進んできました。避難所の電源強化の補強として、こうした方法は有効であると考えます。現在、電源に想定している庁有車の電気自動車は七台ということですが、気候危機対策から政府は、二〇三五年には、ガソリン車新車販売をゼロにするというふうに掲げています。電気自動車へのシフトは確実に起こる。これは区として、電気自動車の導入はリードすべき課題だと考えます。六十二キロワットの電気自動車一台でエアコンは動かせませんが、避難所二日分程度の電源、これが追加されることになります。また、電気自動車の普及が進んでいけば、民間企業、そして周辺の住民が様々協力、協働していく、こういうことも考えられます。その仕組みもつくっていくべきだと考えます。避難所の電源にもなる、この電気自動車の庁有車の導入、これを積極的に進めるべきだと考えます。

 全ての避難所に配置できる台数を確保するなど、目標を持って計画的に取り組むことを求めます。見解を伺います。

長谷川 災害対策課長

 大規模な災害発生時においても区民の安全、また、行政機能の確保を確実なものにするためには、常に災害対応を視野に入れながら各種事業の検討を進める必要がございます。こうした取組の一つとして、庁有車の購入に当たり、非常時の電源としての活用を視野に入れた電気自動車の導入を検討することは、大きな意義があるものと考えられます。

 引き続き、庁内の各所管に対しまして、災害対策の推進を働きかけていきますとともに、災害対策の視点が十分に生かされるよう、積極的に検討に臨んでまいります。

中里光夫 委員

 電気自動車から電源を取るための設備など、これは全ての避難所に設置していく方向で準備を進めて、今後、電気自動車は移動ができるし、そのときどこにいるかも分かりませんから、そういう準備なんかも進めていったらいいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

長谷川 災害対策課長

 庁有車でございますと、災害時に活動することにもなりますので、そういった点も踏まえながらの検討になるかと思います。

中里光夫 委員

 終わります。

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