一般質問令和2年11月27日定例会

2020/11/27

質問項目

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質問

長期化するコロナ禍について

中里光夫 議員

 日本共産党世田谷区議団を代表して通告に基づき質問します。

 感染拡大の抑止と経済活動の両立、長期化するコロナ禍から区民の暮らしを守ることが区政の最重要課題です。

 初めに、今後の区政運営における区長の基本姿勢を伺います。

 感染者数、重症者数は過去最多を更新する第三波が襲来しています。日本医師会の中川会長は医療崩壊の危機に直面と表明しています。医療崩壊ともなれば救える命が救えなくなる重大事態です。

 中小業者は大変厳しくなっています。二子玉川でスナックを四十年経営している方は、昨年比で毎月百万円の売上げ減、従業員も半分に減らした、同業で今月辞めるというところが二、三件出ている。下北沢でライブバーを経営する方は、客が減って店を休んでいる、いつ再開できるか分からない。

 区はこの間、感染抑止については、いち早く社会的検査に踏み出し、国を動かして国費での検査を認めさせました。介護施設で無症状の感染者を発見することは施設と地域の感染抑止につながります。区民、事業者への支援では就学援助制度を見直し、今年度家計が急変した世帯が申し込むことが可能となりました。既に五十三人が認定されました。ゼロ金利融資は既に約六千件活用されています。

 コロナ禍から区民の命と暮らしを守ることを最優先に、新年度予算、補正予算で、この方向での充実発展を求め、区長の見解を伺います。

 年末、年度末に向け、困窮者をいち早くキャッチし、支援に結びつける重層的な仕組みづくり、必要な人に支援が行き届くための広報や体制の強化が必要であります。区長に伺います。

 第二に、感染拡大防止と経済活動の両立についてです。

 人の動きを促進するGo Toトラベルが第三波拡大のきっかけになったというのは、日本医師会会長をはじめ専門家の共通認識です。国も都もGo To事業の見直しを迫られ、都は明日から二十日間、飲食店の時短要請に入ります。

 我が党はこの間、国に対し、感染抑止と経済活動両立の立場から、全国一律ではなく地域実態に応じた見直しと、事業者を守る直接支援を求めてきました。これは当区においても問われます。

 区は、十二月から飲食店支援のため、せたがやPay事前キャンペーンを予定しています。この重要性を認識していますが、感染拡大や時短要請もある中で、このまま踏み出してよいのか。ある商店街の理事の方は、感染者やクラスターが出ると商店街名が報道され、その後の風評被害が怖い、また、飲食店の方々は、今は延期したほうがよい、事業者を救うなら今を乗り越えるための給付金だ、区民は社会的検査をしている一方でGo Toはおかしいなど寄せられています。

 一度立ち止まり、感染対策など有識者の知見も得ながら、時期や方法の見直しが必要です。出前やテークアウトに重点を置く、また、区独自の感染対策補助を行うなど、支援と感染抑止両立の対応を求めます。また、区として事業継続のため、給付金など直接支援の検討を求めます。

 第三に、感染抑止対策についてです。

 社会的検査は現在、介護施設から四百四十四施設七千八百六十六人が申請し、九十施設千五百三十六人の検査が済み、陽性者は二十人発見されました。

 社会的検査で陽性者が出た施設からお話を伺いました。重症者が多く発見される前に無症状者をいち早く見つけることができたのは、よかったと思う。また、特養ホーム施設長会から早急な検査実施が要望されています。

 PCR検査のスピードアップを図るために、プール方式を認めるよう国に働きかけるとともに、人員の確保、配置など検査体制、保健所体制の強化を行うこと、医療機関、介護施設などへの経済的支援と衛生物品などの支援を継続して行うこと、検査結果から感染動向を分析、検証、モニタリングして感染防止や経済活動に生かすこと、以上、区の見解を伺います。

 第四に、生活支援についてです。

 コロナ禍で中小零細企業、フリーランス、ひとり親など暮らしは困窮しています。住宅確保給付金は最大九か月まで、一月、二月に切れてしまう人が出てきます。年末、年度末、区民生活は大変厳しい状況です。緊急の生活対策として区内共通商品券の低所得者への配付を求め、伺います。

 生活支援の二つ目は国保についてです。国保加入者は個人事業主、フリーランス、年金者などが多く、国保料減免申請は約一万件に達しています。しかし、主な収入を雑所得として申告しているフリーランスなどは減免の対象から外れています。国保も同様に扱うべきです。雑所得申請者も減免対象とするよう国への要請を求めます。区独自対応も検討すべきです。

 来年度、国の減免継続の動きは見えませんが、高過ぎる国保料の減免は、コロナ禍で家計悪化の加入者の大きな助けです。国の減免継続の動向と区長を先頭とした継続的要請を求めます。また、国の動向いかんでは、これまで多子世帯の区独自軽減の検討を続けてきた当区として、新年度で独自対応に踏み出すことを求めます。

事務事業見直しについて

中里光夫 議員

 次に、事務事業見直しについて伺います。

 区が示した主な検討状況は、目標の六十二億円を超えて七十一億円の見通しです。しかし、区長はさらに徹底した見直しを行おうとしています。コロナ禍で生活困窮が増す区民へ、なぜさらなる見直しが必要なのか、区長自ら説明願いたい。

 区はこの間、事業見直しに当たっては区民、事業者の状況に十分配慮し、全ての事業に区民の理解を得られるよう、区民、利用者の視点を中心に多角的に検討すると答弁してきました。この視点、方向性及び区民の意見の反映、参加と協働はどう貫かれたのか。事務事業見直しに当たっての区長の認識を問います。

 今般示された主な見直しでは、区立特養ホーム民営化に伴う指定管理料が記載されています。コロナの影響で事業団の経営も大幅な赤字となり、年末のボーナスが二割カットと聞いています。コロナ前の民営化の方針に基づく補助金の考え方では、区立特養が果たす公的役割が果たせるでしょうか。コロナ禍を受けて補助金を見直す必要があると考えます。見解を伺います。

保育について

中里光夫 議員

 次に、保育について三点質問します。

 第一は、家賃補助についてです。かねてより継続を求めてきましたが、国、都の動向を伺います。

 第二は、世田谷区施設等利用費の支給に係る認可外保育施設の基準を定める条例(骨子案)についてです。幼児教育無償化に当たり、区は経過期間を短縮して条例化しますが、全ての認可外保育施設で保育の質を守る内容が必要です。本条例の目的及び認可外の指導、監督の状況と今後の取組を伺います。無償化基準となる国の指導監督基準は命を守る最低限の基準であり、保育の質を担保するものではありません。認可外の保育の質をどう守るのか、伺います。

 第三は、区立松沢保育園脇の空き地についてです。ここは都有地で、送迎時の退避場所、緊急時の避難場所などに活用されてきました。子どものけがをきっかけに都が柵を設置しようとし、保護者は従来どおりの使用を求め、署名運動が起きています。区は、保護者の要望と必要な安全策などを都に求める、また、必要な支援を行うことを求めます。

区立図書館の在り方について

中里光夫 議員

 次に、区立図書館の在り方についてです。

 公立図書館は図書や資料を提供し、住民の知る権利を保障し、民主主義を支える機関です。図書館政策、レファレンスや地域住民との活動は重要です。これを支える専門性の高い図書館員が必要です。司書の配置、人員育成、安定した雇用が重要です。あり方検討会において公共図書館としての質を守り、発展させるための運営はどうあるべきか議論すべきです。見解を伺います。

小田急線上部利用について

中里光夫 議員

 最後に、小田急線上部利用についてです。

 世田谷代田駅前広場の整備が進む中、小学校の通学路でもあり、交通安全対策を求める地域の声が高まっています。駅前の交差点に信号を設置すべきです。住民の声をよく聞いて安全確保に努めることを求めます。見解を伺います。

 以上で壇上からの質問を終わります。

答弁

保坂 区長

 中里議員に私より四点、順次お答えいたします。

 まず、新年度予算編成及び補正予算についての方向についてお話しします。

 私はこの間、政策方針で示しましたとおり、今般のコロナ禍の長期的な影響下にある区政運営におきまして、最優先すべきは区民生活の安全であり、区民の健康と命を守り抜くことだと考えています。今年度の補正予算におきましても、区民生活の安全確保という観点から施策を組み立て、コロナ診療に当たる医療機関への支援や、今般の社会的検査も含むPCR検査体制の拡充など、必要な予算について時期を逸することなく措置してまいりました。

 来年度以降、この新型コロナウイルスの影響が続くものと予想しておりまして、この影響は直接的な感染をされた方々のみならず、社会経済活動の収縮に伴う事業環境の悪化や雇用の消失等、区民生活の根幹で大きな影響を与えるものと予想しております。

 令和三年度予算は厳しい財政状況の下での編成となりますが、今後、今年度の補正予算とも連動させながら、政策方針の四つの柱に基づいて、国や都の政策もしっかり見定めながら財源を確保し、必要な施策を推進してまいります。

 次に、生活困窮者の支援についてであります。

 年末年始を控えまして、生活困窮者の方々への対応は大変重要な時期になると考えています。このコロナ禍の影響によって減収になったり、また、困窮される方々への支援拠点として、ぷらっとホーム世田谷が住居確保給付金や特例貸付、就労相談や家計相談等の支援を行っているほか、生活保護が必要な方につきましては、各保健福祉センター生活支援課へ同行するなどの対応を行っているところです。

 コロナ禍の長期化に伴い、ぷらっとホーム世田谷の相談員を十月から五名増員しています。今後も生活困窮者の方々を支援するための人員確保に努めてまいります。また、各種相談窓口に寄せられる情報を総合しまして、的確に区民の生活困窮の全体像を把握できるようにしてまいります。

 今般のコロナ禍の影響が多岐にわたっていることから、生活上の相談についてどこに相談したらよいのか分からない方々に対応するため、各総合支所の、すぐやる相談窓口と区民相談室を、コロナに関する暮らしの総合相談窓口と位置づけたところであります。また、ぷらっとホーム世田谷のポータルサイトを開設し、電話のみならず、メール、LINEなどでもお問合せが受けられるようにいたしました。さらに、区ホームページには生活保護のしおりを掲載するなど、セーフティーネットの周知の強化を行ってまいります。

 次に、国民健康保険料減免についてであります。

 国民健康保険料減免は、新型コロナウイルスの影響により収入が一定程度減少するなどした世帯の保険料を減免、その減免分全額を国が保険者に財政支援をし、実施されているものであります。

 この国の財政支援による減免制度ですが、今年度限りとされているわけなんですが、新型コロナ感染拡大がこのように長期化し、地域の社会経済に大きなマイナス影響を与えていることを踏まえると、この継続について特別区長会、全国市長会要望など、あらゆる機会を捉えて国に働きかけてまいります。

 御指摘の多子世帯減免につきましては、国の少子化社会対策大綱に、子どもの数に応じた保険料の負担減免を図る自治体への支援について明記をされました。この間、特別区長会として速やかに、子どもに係る均等割保険料の軽減措置をはじめとした制度の見直しをすることと、国に要望をしてきたところであります。

 新型コロナの影響による減免が期間限定で終了すれば、厳しさを増す多子世帯も出てくるものと予想されます。今後も特別区長会を通して国への働きかけを強め、区としても早期の実現を目指して、引き続き課題の整理、検討を進めてまいります。

 事務事業見直しについてであります。

 コロナ禍において区民生活の安全及び健康と命を守り抜くことを区政の基本に置くと、先ほども述べさせていただきました。これを基本に進めております令和三年度予算編成は、コロナ感染防止対策や経済対策等、区民の安全を守るための予算が想定以上に膨らんでおり、一方、財源の落ち込みと併せて予断を許さない深刻な状況にありまして、さらに昨今、現在、第三波がこうして拡大をしているという影響も計り知れないものと捉えています。

 こうした状況に対応するため、全庁を挙げ進めている施策事業の見直しは、途中経過を議会にも報告していますが、議会の御意見も伺いながら、特に区民サービスに関わる項目の見直しについては、区民、事業者の視点に立ち、参加と協働、そして区民の理解を得られるよう、事業継続の、あるいは変更の可否などを判断していきたいと考えております。

中村 副区長

 私からは、社会的検査などの検査結果からの感染動向の分析、検証という点に御答弁いたします。

 社会的検査の実施の効果といたしましては、検査を契機に、これまで以上に各施設における感染予防対策が進むとともに、無症状の職員の陽性者を早期に把握することで、周囲の職員や利用者への感染の抑制につながっているものと捉えております。

 今後、陽性者が発生した事業者への月一回、三か月にわたる再検査の状況や、検査を受けた施設の意見などを含め、まずは十二月中旬を目途に実施状況を整理、分析し、議会の御意見もいただきながら、より効果的な感染防止対策はもとより、地域経済の活性化など関連する施策の検討に生かしてまいります。

 以上です。

有馬 保健福祉政策部次長

 私からは、社会的検査においてプール方式を認めるよう国に働きかけること、検査体制の強化についてお答えいたします。

 プール方式につきましては、現時点で行政検査として認める国の見解は示されておりませんが、早期に認めてもらえるよう働きかけを強めてまいります。また、プール方式が認められた場合には速やかに対応できるよう、準備をしているところでございます。

 検査数の増加や感染状況等により陽性者数が増加した場合、陽性者への説明、疫学調査、入院勧告や移送の手配、濃厚接触者の健康観察などの業務の増加が見込まれます。十一月の第二段階以降では、陽性者への説明や疫学調査に係る本人情報の聞き取りを検査事業者に委託することとしているほか、保健福祉政策部を中心に、庁内でもコンタクトトレーサーの確保、育成を行うなど、感染拡大の状況下における体制強化を図ってまいります。

 以上でございます。

辻 世田谷保健所長

 私からは、保健所体制の強化についてお答えいたします。

 九月の保健所の組織改正で保健所長の指揮命令系統を明確化し、五地域の保健相談課の保健師をより機動的に配置することに加え、民間の看護師等の医療専門職の活用など感染症対策の体制を強化し、より柔軟かつ確実に陽性者に対応できる環境を整備いたしました。今般の状況下におきましても的確に対応できるよう、持続可能な感染症対策推進の体制強化に取り組んでまいります。

 以上です。

長岡 高齢福祉部長

 私からは、二点お答えいたします。

 まず、感染拡大、感染防止対策として介護施設などへの支援についてです。

 国は、福祉分野等へのかかり増し経費の支援を行っているほか、区では、補正予算におきまして高齢者・障害者施設への支援事業経費を計上し、その中で感染防護支援金としまして、感染拡大防止のための衛生用品の購入支援を行っているとともに、経営支援金の支給も行っております。また、病床確保のための医療機関への支援も行っているところでございます。引き続き、その活用を促すとともに、事業者団体等とも状況を共有しながら、現場の需要を捉え、効果的な支援を継続してまいります。

 次に、民営化する区立特別養護老人ホームに対する補助金の見直しについてです。

 これまで新型コロナウイルス感染症の支援としまして、先ほども御答弁いたしましたが、感染防護支援金や経営支援金の支給など、各介護施設等の機能維持に必要な対策を図ってまいりました。区立特養の民営化後の運営法人候補者の選定に当たりまして、医療的ケアや口腔ケア、みとり等の先駆的な取組の事業等の継承は、事業者と確認してきているところでございますが、今後の新型コロナウイルス感染症の状況も勘案しつつ、他の介護施設同様、新型コロナウイルス感染症対策に必要な支援につきましては検討してまいります。

 以上です。

田中 経済産業部長

 私からは、感染拡大に伴う対応について御答弁いたします。

 新型コロナウイルス感染症が再び拡大傾向にある中、店舗によってはデリバリーやテークアウトに重点を置いた営業となる場合も考えられます。飲食店応援キャンペーンは、せたがやPayを活用して飲食店の利用を促進するものですが、飲食店を支援するという目的に沿って柔軟な支援を行うとともに、感染防止のガイドラインに沿った営業を行うよう、併せて再周知してまいります。経済活動と感染防止の両立という方針の下、感染状況や東京都の飲食店に対する要請状況も注視し、クーポンの配布時期など、キャンペーンの運用方法も適切に検討し、対応します。

 また、補助事業につきましては、必要な感染防止策を講じるための都の補助制度が様々整備されておりますので、これらを御案内するほか、区の業態転換及び新ビジネス創出支援補助金を活用した、例えばテークアウト、デリバリーの開始などの各店舗の対策を支援してまいります。

 私からは以上です。

澁田 保健福祉政策部長

 私からは、二点についてお答えいたします。

 一点目、低所得者への区内共通商品券の配付についてでございます。

 区は、ぷらっとホーム世田谷で住居確保給付金や特例貸付の受付、就労相談や家計相談等の支援を行ってきております。住居確保給付金の再延長申請は十一月二十六日現在で千八百五十四件と、新規申請に比べて徐々に減少してきておりますが、制度の継続につきましては必要性があると考えておりまして、あらゆる機会を捉えて国や都にしっかりと要望をしてまいります。

 また、低所得者の方に区内共通商品券の配付をという御提案でございますが、区としましては、まず住居確保給付金の申請状況を分析するなど、生活にお困りの方にどのようなニーズがあるのかを把握しまして、効果的な支援に取り組んでまいります。

 二点目でございます。新型コロナによる国民健康保険料減免の判定の要件についての御質問にお答えいたします。

 新型コロナの影響による国民健康保険料減免の対象は、主たる生計維持者の死亡や重篤な場合のほか、事業収入、給与収入、不動産収入、山林収入のいずれかが前年比三〇%以上減少する見込みの場合などでございます。一方、雑収入は、私的年金やネットオークションでの収入など副業的な収入等であり、減免判定の要件となる収入には含まれておりません。東日本大震災時の保険料減免も同様の要件で実施されております。しかしながら、生活様式の多様化も進んでいることなどから、収入の在り方も多様になってきており、様々な形の申請も出されてきております。

 区独自で減免対象を拡大した場合には、全額区負担となるため区財政への影響が大きいと考えますが、事業収入等に限定されている減免判定要件の拡充について、持続化給付金における要件の拡充も踏まえまして、今後、国に働きかけてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

知久 保育部長

 私からは、保育に関し順次お答えいたします。

 まず、家賃補助です。保育士等宿舎借上げ支援事業につきましては、さきの第三回定例会におきまして、国が令和三年度の予算概算要求を公表した一方で、東京都の見通しが示されておらず、都に対し、事業の継続について働きかけていく旨の御答弁をさせていただきました。令和二年十一月十七日に東京都から、保育従事職員宿舎借り上げ支援事業も含めた来年度予算の要求状況が公表されたところです。区では、来年度本事業を実施するには国や東京都の補助が必要なことから、国や東京都におきまして確実に予算措置されるよう引き続き働きかけてまいります。

 二つ目、区立松沢保育園に隣接する都有地についてでございます。

 お話の敷地は東京都が管理する道路予定地で、今般、管理上の問題から、東京都が柵を設置する旨を掲示したところ、隣接する区立・私立保育園の園児が利用していることから、引き続き利用したい旨の要望が保護者等から都に寄せられたところです。先日、十一月二十日に、この件に関し東京都、保育園と、保護者等と、また区が参加をしまして意見交換会を行いました。柵の設置と敷地の継続利用について、引き続き三者で今後も調整していくこととなっております。区といたしましては、安全確保を前提に、引き続き当該敷地が利用できるよう、都と調整してまいります。

 三つ目、幼児教育無償化の対象を限定する条例の目的と、その取組についてお答えいたします。

 条例の目的は、認可外保育施設において子どもの安全安心が保障されるとともに、子どもを中心とした保育が実践され、保育の質の向上を図ることでございます。区では、区内百三十余りの認可外保育施設に対して、法に基づく立入調査を原則年一回、園の運営に関する支援のための訪問を別途年一回以上、実施することとしております。条例の円滑な施行に向けて、引き続き、基準を満たしていない認可外保育施設に対しましても無償化の対象として継続できるよう指導、支援してまいります。

 最後に、認可外保育施設への指導についてです。

 区の認可外保育施設の指導監督基準では、施設職員の外部研修の受講を必須項目として、常に最新の知見に基づいた保育の実践を施設に求めるなど、国の指導監督基準を上回る規定を定めており、同基準に基づき、特に子どもの安全面については重点的に指導しております。条例化に当たり、保育料無償化の条件としている国の指導監督基準を満たすことはもとより、子どものための保育の質の向上が図られるよう継続的に事業者に指導、支援を働きかけてまいります。

 私からは以上でございます。

林 生涯学習部長

 私からは、図書館の在り方検討についてお答えいたします。

 図書館ビジョンの基本理念、知と学びと文化の情報拠点の充実に向け、検討委員会では区立図書館の運営状況、コスト比較だけではなく、利用者サービスの内容や運営実績等を踏まえまして多角的な視点から議論しております。また、運営体制の検討課題といたしまして、専門性維持のための人材確保、人材育成や、公共性確保のための体制整備、地域活性化の取組などを確認しております。来年三月まで全五回の検討委員会の中で、質の確保や新たな図書館サービスを含めて、図書館運営体制の在り方の方針を総合的に検討してまいります。

 以上です。

髙木 北沢総合支所長

 世田谷代田駅駅前交通広場に関して御答弁させていただきます。

 世田谷代田駅駅前広場の整備は、地域の方々と意見交換を積み重ね、今年度の完成を目指す中、交通環境の変化に対する御心配の声も伺っております。整備に当たりましては、地域の声を交通管理者である北沢警察とも共有しながら協議を重ね、駅前広場入り口の車道を狭めるとともに、舗装のカラー化や道路標示などにより車両の速度を抑制してまいります。また、完成後、来年度は交通量調査を行う予定としており、お話の信号機設置についても、北沢警察とも共有しながら、ハード、ソフトの両面から様々な安全対策の検討を行ってまいります。

 以上です。

再質問

中里光夫 議員

 それでは、再質問します。

 今回、感染抑止と経済活動の両立について質問してきましたけれども、我が会派のみならず、今議会で多くの会派から事業所や生活困窮世帯の支援が求められました。

 今回、私の質問の中で、事業者に対する給付金などの直接支援であるとか、生活困窮者に対する商品券などの配付であるとか、こういった直接の支援を求めていますけれども、区長、今の状況の中で、こういった直接支援について、その必要性についてどのように認識していらっしゃるでしょうか。

再答弁

保坂 区長

 現状で大変、食事に事を欠いているという、子ども食堂など、あるいは、ぷらっとホームなどから聞いております。これらの危機が、現在第三波が拡大しているので、一定程度拡大した飲食店などの仕事も再び収縮していくということが考えられます。

 一方で、ここのところ、ひとり親世帯に対して給付を追加しようと、あるいは、このまま行くと、いわば春の第一波のときのような大幅な行動規制ということが考え得るというときに、さまざま国の政策としての打ち出しが求められることと思います。

 世田谷区としても、そこを見ながら、まずは、先ほど答弁にありましたけれども、ぷらっとホーム世田谷が多いですけれども、ほかの窓口、各総合支所、どのような声が寄せられているか、しっかり情報収集して、的確な時期に判断をさせていただきたいと思います。

中里光夫 議員

 的確な時期に判断ということですから、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思います。

 以上で質問を終わります。

 

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