予算特別委員会 令和2年03月13日

2020/03/13

質問項目

 

台風十九号の浸水被害について

中里光夫 委員

 私からは、まず台風十九号の浸水被害について質問していきたいと思います。

 気候変動の影響で台風の大型化、そして豪雨災害の増加が心配されています。昨年十二月に行われた台風第十九号に伴う多摩川浸水被害に関する住民説明会でも、来年また繰り返されるのではないか、夏までに対策をしてほしい、こういう声がたくさん出されておりました。多摩川の浸水被害をいかに抑えるか、土砂のしゅんせつ、水門、排水ポンプ、この三つの点から質問をしていきたいと思います。

 まず第一は多摩川のしゅんせつについてです。多摩川漁協の方から、多摩川のしゅんせつを進めてほしいというお話を伺いました。現地を案内していただきました。第三京浜から二子玉川公園のあたりなんですが、その辺を案内していただきました。土砂が堆積して、以前と比べ川の中州がとても大きくなっているという様子であるとか、また、土手の護岸工事をしたところに四、五メートルの幅で土砂が埋まっていると。
現地の写真を用意しましたけれども、こちら側が多摩川です。ここのところが下野毛排水樋門のちょうど出口のところで、合流するところです。ここにコンクリートが斜めに見えるんですが、これが多摩川の護岸、ここのところが堆積した土砂です。堆積した土砂の上に木も茂っているというような、非常にたくさんの土砂が埋まっているという状況です。

 漁協の方のお話では、土砂で川底が浅くなることで増水したときに水位が上がってしまう、アユも居つかなくなってきたというお話でした。川底を掘ったり、護岸のところの土砂を取り除くことで、増水時の水位の上昇を抑えられる、また、川の流れを変えることでアユなどの生物が活動しやすい環境をつくることができる、こういうお話でした。

 また、国や都、関係自治体による多摩川緊急治水対策プロジェクトが発表され、河道掘削も示されています。しかし、世田谷区と大田区の一部の部分は対象区間外になっています。世田谷周辺でも土砂を取り除く対策が必要です。川崎市長、大田区長、世田谷区長が連名で、国交大臣に対して河床の状況に応じた掘削を行っていただきたいという要望内容を含む多摩川における治水対策の推進についてという要望書を提出したと聞いております。

 国の回答、そして今後の取り組みについて説明を求めます。

桐山 土木計画課長事務取扱参事

 委員のお話にありました多摩川緊急治水対策プロジェクトにつきましては、本年一月三十一日に国土交通省ほか当区を含みます関係自治体等で連携して取りまとめております。

 同プロジェクトでは、洪水の流下能力を向上させる取り組みとしまして、さきの台風第十九号の後の河道の状況などを踏まえまして、河道掘削を実施する区間を位置づけておりまして、世田谷区に接する区間については、委員お話しのとおり、対象区間外となっております。

 その後、二月二十七日に保坂区長、川崎市長及び大田区長の三名が国土交通大臣を訪ねまして、多摩川における治水対策の推進についての要望書を提出しておりまして、その要望の一つとしまして、世田谷区に接する区間を含む同プロジェクトに示されていない区間でも河道掘削を行うよう要望したところでございます。

 なお、河道掘削につきましては、国が今後おおむね五年間のうちに必要な対策を調整の上、実施すると聞いておりまして、区といたしましても国や東京都の動向に注視するとともに、早期実現に向けまして関係自治体等と連携を図ってまいります。

中里光夫 委員

 川の流れをきちんとつくるということで根本的な問題ですから、引き続き国に対して要望していただきたいと思います。

 治水対策の第二の問題は水門についてです。令和元年台風第十九号に伴う上野毛・野毛地区、玉堤地区における浸水被害の検証について(中間報告)というのが出されました。この六ページに水門の役割として、水門は大河川の水位上昇の際、中小河川や下水道幹線への逆流を防ぐための施設であると書かれています。水門の操作状況として、上野毛・野毛地区の三つの水門は全て逆流が発生する前に閉じられた。それから、玉堤地区では四つの水門のうち二つは逆流が発生する前に閉じられた。調布排水樋管は逆流が発生しなかったため閉じなかった。等々力排水樋門は、職員が近寄れず操作できなかった。そして、等々力排水樋門では、逆流が発生しました。逆流を防ぐという水門本来の機能を果たすことができなかったということです。

 水門が閉められなかったことを今後繰り返してはならない。等々力排水樋門を操作する場所が川の中に突き出していて危険だなどという指摘もされていますが、当面の安全対策などをどのようにするのか、また、今回、現場にたどり着けなかったというのは大変問題です。早目に人を配置する体制をとるなど、対策をとるべきと考えますが、区の見解はいかがでしょうか。

筒井 工事第二課長

 等々力排水樋門は東京都下水道局の施設でございまして、区は協定により操作作業を受託してございます。

 委員お話しのとおり、等々力排水樋門の操作盤は多摩川の堤防天端から川側に十五メートルほど突き出た桟橋の先端にありまして、一メートル幅の桟橋で柵が大人の腰の高さまでしかないなど、今回のような多摩川の増水、あるいは暴風時などの状況では職員の生命に危険が伴うものと認識してございます。このため区といたしましては、現在、東京都下水道局にこれらの改善を強く要望しているというところでございまして、下水道局におきましても、操作盤にたどり着くまでの桟橋の安全確保や堤内地側――住宅地側ですが――についても操作盤を新設するなど当面の改善策を検討してございまして、現在、詳細について協議しているところでございます。

 また、職員の安全性の確保のほか、当日は停電も発生しており、電動でのゲート操作が不可能な状況でございました。区におきましても今回の台風を踏まえまして、人的配置や操作研修など水防体制の一層の充実を図る必要があると考えてございます。今後とも職員の安全性を確保しつつ、東京都下水道局を初めといたしました関係機関との連携を密にしながら、適切な水防活動を行ってまいりたいと考えてございます。

中里光夫 委員

 ことしの夏に間に合うように安全対策を急ぐ必要があると思います。川に出ないでも内側で操作できるとかそういう対策はぜひ進める必要があるというふうにも思います。それから、人の体制もしっかりと進めていただきたいと思います。

 治水対策の第三は排水ポンプについてです。降った雨が多摩川に排水されずに起こる内水氾濫を軽減するためには、水位が高くなった多摩川に支流の水をポンプでくみ上げる、ポンプアップすることが有効だと考えます。今回の浸水で多摩川へのポンプでの排水はどうだったのか、ポンプの能力の現状はどうなのか伺います。また、内水浸水を軽減する対策としてポンプ施設の整備を進めていくべきだと考えますが、区はどう取り組んでいくのでしょうか。

筒井 工事第二課長

 世田谷区内には、多摩川に水門が六カ所ございます。しかしながら、いずれの水門につきましても、上沼部排水樋門のような排水ポンプ施設は設置してございません。このたびの台風第十九号では、宇奈根排水樋門におきましては砧土木管理事務所所有の小型のポンプでの排水作業を実施いたしました。また、玉川排水樋管では、区の要請で東京都第二建設事務所のポンプ車が水防活動を行っております。内水氾濫による水の排水には各土木事務所で所有している可搬式ポンプでは限界がございますので、国や東京都に対して水門への大規模な排水ポンプ施設の整備を求めているところでございます。

桐山 土木計画課長事務取扱参事

 台風第十九号によります浸水被害の要因の一つとしましては、水門の閉鎖による内水氾濫が挙げられます。

 区では、内水氾濫によります浸水被害の軽減のため、これまでもさまざまな機会を捉えまして、国や東京都に対しまして水門への排水ポンプの設置を要望しているところでございます。

 また、区としましても内水氾濫の軽減策の一つとして雨水の河川、下水道への流出を抑制するため、グリーンインフラの考えを取り入れまして、雨水貯留浸透施設整備に取り組むとともに、来年度配備を予定しています排水ポンプ車も有効に活用してまいりたいと考えております。

 今後も引き続き、水門閉鎖に伴う内水氾濫対策としまして、グリーンインフラの取り組みとともに、国や東京都に対しまして、排水ポンプの設置を強く要望してまいります。

中里光夫 委員

 グリーンインフラとか排水ポンプ車だとか、区でできることを大いに進めるのは大事なことだと思います。しかし、根本的には、水門での排水ポンプは世田谷区内にはまだ一つもないということですから、これはしっかり要望して実現させていただきたいというふうに思います。

 それでは続いて、千歳烏山駅周辺まちづくりについて質問していきたいと思います。

 京王線の連続立体交差事業に伴って、千歳烏山駅周辺でのまちづくりが議論されています。住民参加のまちづくりの姿勢を貫くことが重要だと考えます。昨年末の十二月十二日、区は千歳烏山駅周辺地区の地区計画の素案策定に向けた考え方について意見交換会を開催しました。この中で、土地利用の方針が示されました。特に従来の町の姿から大きく変わるのが商業地区Bというところです。京王線の南側、新たに整備される予定の駅前広場と駅前通り、そして新たに整備される予定の都市計画道路補助二一六号線に囲まれた地区がこの商業地区Bです。

 この地区の土地利用の方針には、補助二一六号線及び駅前広場の整備に合わせ、土地の合理的かつ適正な高度利用、そして再開発事業などの街区再編など、駅前にふさわしいまちづくりを誘導する、こう書かれています。用途地域や容積率も見直すというふうにしています。この地区の現状は、駅前通り沿いの商店、そしてその背後の戸建て中心の住宅街というふうになっています。これを土地の高度利用と再開発、つまり駅前高層再開発ビルを誘導というふうに読み取れます。

 この地区の地権者の有志が再開発の勉強会を始めているということですが、どのような議論になっているのか伺います。

北川 烏山総合支所街づくり課長

 現在事業が進められております駅前交通広場の南側街区におきましては、地区内において土地や建物を所有する権利者が一緒になって将来のまちづくりを考える場としてまちづくり勉強会が設立され、実現させたい町のイメージや実現させるための手法につきまして意見交換などが行われてきました。

 また、昨年十一月には駅前広場の区域を含めた範囲におきまして勉強会が開催され、再開発の手法を活用したまちづくりの検討を進めることなどにつきまして意見交換が行われております。

 区といたしましては、主要な地域生活拠点としてにぎわいの形成や駅前交通広場に面する街区にふさわしいまちづくりの推進を図るために、地権者から成る世話人会が進めるまちづくりの検討につきまして、段階を踏みながらも取り組みが進むよう支援を行ってまいりたいと考えております。

中里光夫 委員

 地権者で勉強会が始まってさまざまな手法も検討されるというようなことですが、駅前に高層再開発ビルということになれば、町は大きく変わっていきます。人の流れも変わっていく。地権者にとってはもちろん、地域の住民にとっても、町全体にとっても大きな影響を与えるということになっていきます。

 周辺の商店主の方々は駅前広場の周辺がどうなるかわからない、その変化が町全体によいものかどうかもわからずに大変不安だという声であるとか、高度化、高層化というふうに言われても、それが商店街にとってよいことがあるのだろうかという声も聞かれています。区は、まちづくりにかかわる、より広い範囲の住民と一緒に考えていく、住民参加のまちづくりを進めていくべきだというふうに考えます。見解を伺います。

北川 烏山総合支所街づくり課長

 区は、都市整備方針におきまして千歳烏山駅周辺地区の方針を定めておりまして、補助二一六号線と駅前交通広場周辺につきましては、町の玄関口として共同化や区画整理、再開発などの市街地整備により、主要な地域生活拠点にふさわしい活気とにぎわいを創出するとしております。

 また、平成二十六年度に区が策定しております街づくり構想におきましては、駅前広場にふさわしい新しい拠点整備を図ることを掲げ、新たな商業拠点として活性化や街区の再編など、まちづくりの構想を示しているところでございます。

 さらに、まちづくりのルールとなる地区計画等の策定に向けては、この間、報告会や意見交換会などを重ねながら取り組みを進めておりまして、昨年十二月に開催した意見交換会におきましても、当該街区の土地利用の方針について考え方を改めてお示ししてきたところでございます。

 区といたしましては引き続き、まちづくりのニュースや新たに設置したまちづくり情報コーナーの活用などにより、広く情報発信にも努めながら、商店街や地域の皆様とともに駅周辺まちづくりに取り組んでまいります。

中里光夫 委員

 再開発やビルの共同化がどのようなものになっていくのか、それが町にどう影響していくのか、これは地権者だけではなく町にかかわる広い人、町全体にかかわる問題です。丁寧に説明し一緒に考える、そういうプロセスを踏んでいただきたい。住民参加のまちづくりを進めていただきたいということを要望して質問者をかわります。

この後の江口委員の質問はこちら >>

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