2017年 各会計決算特別委員会での質疑応答

各会計決算特別委員会で、様々な質疑を行いました。今後議事録を順次掲載します。

各会計決算特別委員会での主な質疑(10月20日~11月13日)

・都内の認可外保育施設への巡回指導チームについて・都立高校の不登校・中途退学予防について
・都立高校の授業料補助(就学支援金)の申請が困難な生徒への援助について・医療的ケアが必要な児童生徒への通学を保障するための支援の拡充について
・都民のスポーツ参加率向上を進める方針について
・障害者スポーツへの理解促進について・区市町村立スポーツ施設への都の整備費補助について
・都の若者政策について
・ひきこもり支援について
・高齢者福祉について
・産後うつ予防対策、産後ケア、産後検診について

2016年第4回定例会(12月7日都議会)で代表質問

質問する里吉都議

〈2016年東京都議会会議録第16号〔速報版〕より〉

【里吉ゆみ 都議会議員】

Q) 日本共産党都議団を代表して質問します。
初めに、築地市場の豊洲移転についてです。
この間、情報公開が一定進み始め、我が党が入手した資料と都議会における議論を通して、新市場用地取得をめぐるお金の無駄遣い、豊洲移転の無謀さがますます浮き彫りになってきました。
まず、東京ガス豊洲工場跡地の土地取得をめぐる問題です。
日本共産党都議団は、一貫して東京ガス豊洲工場跡地には、深刻な土壌汚染があり、食の安全・安心を最優先にすべき市場用地としてふさわしくないにもかかわらず、石原元知事の指示で強引に買収したものであることを指摘してきました。その経過の一端が小池知事のもとで開示された、都と東京ガスの交渉記録から明らかになっています。開示された交渉記録を見ると、都と東京ガスによる水面下のやりとりで、東京都の負担が膨れ上がったことがわかります。土地価格や護岸整備費、土地区画整理事業負担金などについて、都の過大な負担が指摘されてきましたが、濱渦元副知事が東京ガスとの交渉に乗り出したときに、土地価格や開発者負担金のことは、水面下でやりましょうと持ちかけ、株主には損をさせないと約束しているのです。
土壌汚染についても、東京ガスは、高濃度の箇所を部分的に処理するだけで、売却時には汚染土壌が残ることを明確にしていました。都は、それを承知の上で土地取得の覚書を交わしました。ところがその後、土壌汚染処理に対する世論が厳しくなり、これでは都民から受け入れられないとして、都は、東京ガスに汚染対策の追加工事を求めましたが、東京ガスから拒絶され、大幅な譲歩を重ねます。結局、処理し切れない深刻な土壌汚染があることがわかりながら、汚染を生み出した原因者である東京ガスの土壌汚染処理費用の負担はわずか78億円で決着し、東京都は860億円も負担せざるを得なくなったのです。
一方、東京ガスからの土地の購入価格は、土壌汚染がないものとして評価され、1859億円という高値で買い取る結果になりました。本来都が負担する必要がない土壌汚染対策費と合わせると、実に2720億円もかけて、東京ガス豊洲工場跡地を購入したことになります。到底納得できるものではありません。
知事は、東京ガス豊洲工場跡地の取得に関するこうした経過と責任の所在についてどう認識していますか。東京ガスとの交渉経過と都の負担の全容について検証し直すことが必要ではないでしょうか。
次に、土壌汚染対策の問題です。
これまで都は、豊洲新市場用地の土壌汚染対策について、土壌と地下水は、環境基準を超える汚染物質を全て除去したといっていますが、これは事実をゆがめるものです。そもそも土壌汚染調査は、40ヘクタールの敷地の中でボーリング調査で地中の汚染状況を詳しく調べたのは、表層の土壌を調べた4千カ所のうち、シアンが約1000カ所、ベンゼンは約六百カ所にすぎず、全く不十分です。海抜2メートル以下の汚染土壌を取り除いたのは、この調査でたまたま汚染が見つかったところだけです。点在する有害物を全て見つけて取り除くことなどできるわけがなく、実は相当量残っている可能性が強いのです。
ところが、これをもって専門家会議と東京都は、敷地全面にわたる調査をした、環境基準を超える汚染土壌は全て除去したといい続けているのです。断じて容認できません。
実際、今なお新市場の予定地内の地下水から環境基準を上回るベンゼン、ヒ素、建物下の地下空間の大気から国指針の七倍もの水銀などが検出されているではありませんか。汚染物質は全て取り除いたという説明は、都民と都議会に対する虚偽説明だと思いますが、知事の認識を伺います。
中央卸売市場のホームページでは、いまだに土壌も地下水も環境基準を超える汚染物質は全て除去しますという説明が掲載されています。都民を欺くものであり、直ちに訂正させるべきです。知事、いかがですか。
土壌汚染対策の重要な柱とされた盛り土については、虚偽説明が既に明確になりました。すなわち、敷地全域に盛り土をし、地下水に含まれる汚染物質が揮発して上がってきたときに市場への影響を防止するという説明は、我が党の調査で、主な建物下では盛り土がされていないことが明らかになり、破綻しました。
盛り土と並ぶ土壌汚染対策の柱とされている地下水管理システムの破綻も明らかになっています。
都はこれまで、技術会議、地下水管理協議会や都議会に対して、集中豪雨や台風があっても、地下水の水位は海抜2メートルから上の砕石層や盛り土に上昇しないようにすると繰り返し説明してきました。
しかし、本格稼働して2カ月近くたってもなお、地下水の水位は海抜2.5メートルから4メートル程度にとどまり、少しの降雨でも地下水位が上昇しているのです。地下水の水位を海抜2メートル以下に抑えるという計画の破綻は明白ではありませんか。
しかも、市場当局も認めているように、この地下水管理システムは海抜2.0メートル以上に地下水位が上昇してしまえば、それを容易に下げることができません。いわば欠陥システムといわなければなりません。知事、どう思われますか。
当初の説明と違って、今、盛り土の多くが地下水につかっている状態であり、地下水に溶け込んでいる水銀、ベンゼン、ヒ素などによって汚染されている可能性が専門家からも指摘されています。にもかかわらず、市場当局が盛り土を調べもしないで、地下水によって汚染されていることはあり得ないかのようにいっていることは許されません。
知事、盛り土の汚染の有無について調査する必要があると思いますが、いかがですか。
石原元知事のもとで築地市場の豊洲移転を進めるための土壌汚染対策を提言した専門家会議が再招集されました。その専門家会議の委員が、豊洲新市場の建物下の地下空間の空気から、国の指針の7倍の水銀が検出されたことに対し、健康に対し直ちに影響を与えるものではないとコメントしたことに、都民や市場関係者から厳しい批判の声が上がっています。国の指針値は、健康リスクの低減を図るためのものであり、この値を超えたことを軽視するかのような発言はあってはならないことです。もともとの方針は、地下水も土壌も環境基準を超える汚染物質は全て除去することが市場整備の条件だったではありませんか。こうした方針を貫く必要があると思いますが、いかがですか。
知事、盛り土と地下水管理という土壌汚染対策の二本柱が崩れる中で、改めて、これまで市場当局が説明してきた内容について、全面的に検証することが求められています。知事はこの問題について、専門家会議に検討を委ねていますが、専門家会議と異なる見解を持つ専門家は少なくありません。
都民や市場関係者との合意を重視し、真に安全・安心を確保するためには、そのような専門家も含めて徹底した検証を進める必要があると思いますが、知事、いかがですか。
知事が所信表明で述べたように、市場は50年、100年という単位の事業です。中央卸売市場の食の安全・安心は何としても確保されなければなりません。
そのためには、豊洲新市場への移転中止の本格的な検討を行うべきです。同時に当面、築地市場の必要な補修改善を急ぐ必要がありますが、知事、いかがですか。
築地市場で営業している業者の方々は、本年11月7日の開場をめどに、資金をやりくりして、さまざまな準備を進めてきました。市場業者の損失補償を一日も早く開始すべきです。
豊洲新市場開場を想定して営業計画を進めてきたのは、築地で営業している方々だけではありません。関連業者の方々もいます。これまで三代にわたる都知事のもとで行われた無責任な市場移転政策のもとで発生した問題です。補償は全ての関係業者を対象にして、財源は市場会計とせず、業者負担にならないように行うべきです。いかがですか。
豊洲新市場問題は、小池知事が築地市場の移転延期を決断したことで、ようやくまともな検討ができるようになりました。この十年余は、我が党や多くの都民、関係者の厳しい批判にもかかわらず、うそやごまかしを重ねて強引に移転計画が進められてきました。食の安全・安心を最優先にした徹底した調査、検証、対策を改めて強く求めておくものです。
次に、オリンピック・パラリンピックについてです。
知事が一旦決定された都立3施設の再検討に着手し、先日、IOCも参加した四者協議において、アクアティクスセンターの客席を2万席から1万5千席に変更し、整備費を160億円程度削減することが確認されました。これは五輪経費削減への重要な前進です。バレーボール会場については、有明アリーナと横浜アリーナの双方を引き続き検討することになりましたが、今後も、IOCが重視する既存施設の最大限活用に努力することが重要です。
仮に有明の場合であっても、整備費の削減とともに、都立のスポーツ施設として都民から理解される最善の結果が得られるよう、関係者と協議を尽くすことを求めるものです。知事、いかがですか。
ボート、カヌースプリント会場については、海の森水上競技場の整備費を削減し、20年間使用する半恒久施設とすることになりました。
しかし、今回削減した追加工事費が必要となり、整備費が実際にはまた膨らんでしまう可能性は否定できません。収入計画も、毎年、国際大会を4回も開くことを前提としているなど不確実なものです。また、都政改革本部調査チームの報告でも認めているように、ボート選手や監督から海上でのコースに強い批判の声があります。こうした疑問や批判の声を無視して進めるべきではありません。
後利用も含め、海の森水上競技場の整備費や維持管理費の確実な削減をどう図るのか、また、アスリートの声にどう応えるのか、明らかにすることが必要です。いかがでしょうか。
大会組織委員会の森会長は、約束をご存じない方ががちゃっと壊すとか、四者協議後も、僕らのやってきたことを勝手に変えるなどと、知事が進める再検討の努力を批判してきました。
そもそも森氏はこれまでも、内訳も示さず、五輪総費用が2兆円を超すとして都に負担増を求めるばかりか、国が責任を持つべき国立競技場の整備費のうち448億円も都に出させる先頭に立ってきた人です。
五輪経費を膨らませてきた責任が問われるべき森氏が、そのことへの一片の反省もなく、小池知事による五輪経費見直しの努力を批判することは言語道断です。
今回の四者協議で、五輪の総費用は2兆円を切る見込みだと述べた組織委員会に対し、コーツIOC副会長が、極めて高い、もっと低くすべきだと発言したことは当然です。
東京オリンピックは、IOCがアジェンダ2020で開催都市に運営費削減を提起しているもとで開催される大会であり、関係者が一体となって総費用削減の努力を尽くす必要があると思いますが、知事の決意を伺います。
五輪経費を削減するためには、何よりもまず正確な情報公開が必要です。ところが、組織委員会が、費用の総額と内訳の詳細をいまだに公表していないことは許されません。知事は、第3回定例会で、まずは経費の全体像を把握する必要があると明言されました。
組織委員会には都の代表も参加しており、四者協議に向け、施設、輸送、セキュリティーなどの事務レベル協議も行われました。知事として総費用とその内訳について、どこまで把握しているのですか。また、組織委員会に公開をどう迫っていくのでしょうか。
ロンドン五輪では、開催五年前から、半年ごとに総費用と内訳を公表し、会計検査院の監査に基づき、下院決算委員会が公聴会を開いて改善提案を行いました。知事、東京大会でもこのような仕組みを早急に確立することが求められていますが、いかがですか。
費用負担の問題では、国が開催国としての責任を果たすことが求められています。ロンドン五輪の場合、公的負担のうち、英国政府の負担が67%、ロンドン市の負担はわずか10%です。
ところが、日本の場合、閣議了解を盾に国は極力費用負担をしない態度をとっています。麻生財務大臣に至っては、東京五輪は日本五輪ではない、国は、入国管理などでサポートするのが基本的立場とまで発言しています。
知事は、こうした国の姿勢をどう考えますか。政府に対し、開催国にふさわしい責任を財政的にも果たすことを強く求める必要があると思いますが、いかがですか。
次に、保育園の待機児童解消についてです。
ことしも、多くの保護者が入園を有利にするために、育休を早目に切り上げたり、仕事をやめなければならないかもしれないと不安を抱いたりしながら必死で保活を行っています。
知事も、雑誌のインタビューで、女性が仕事か子育てで悩む国は、ほかには例を知らないと述べています。
昨年度は、認可保育園が1万3600人分以上ふえましたが、東京で、区市町村に保育の利用を申し込んで入れない子供は2万7千人を超えています。知事は、待機児童問題を解決するためには、認可保育園の増設をさらに加速する必要があると思いますが、いかがですか。
知事は、第3回定例会で、多様な保育サービスの拡充に取り組む区市町村を支援すると答弁しましたが、認可保育園は二年連続で1万3千人分以上ふえており、区市町村の取り組みも認可保育園が中心です。
増設が加速したのは、2008年に目標を明確に掲げたことがきっかけです。知事、この教訓を生かし、認可保育園の増設目標を実行プランで明確にすることが重要だと思いますが、いかがですか。
就学前の子供の50%を目指し、四年間で9万人分の認可保育園増設が必要だと思いますが、知事の所見を伺います。
増設のために重要なのが土地の確保です。知事が、都有地活用推進本部を設置し、行政財産となっている都有地で活用可能なものの洗い出しなどを始めたことは重要です。一定年数以上使っていないなどの条件を満たす土地は、全て活用可能性の検証をすることを初め、都有地活用推進本部の取り組みをさらに強化することが重要だと思いますが、いかがですか。
もう一つの大きな課題は保育士の確保です。保育士不足の最大の原因は賃金の低さです。都内の保育士の給与は全産業平均より月15万円も低いのです。保育士の平均年齢である33歳と同じ年齢層と比べても、月8万円もの差があります。
東京都が行った保育士実態調査では、職場への改善要望のトップは給与、賞与等の改善で五九%、退職した理由も民間の保育園ではトップは給料が安いでした。逆にいえば、専門職にふさわしい待遇があれば保育士は集まるし、定着も進むのです。
実際に、給与が民間より高い公立保育園の正規保育士の採用には応募が殺到しています。日本共産党都議団の調査では、都内自治体での倍率は平均六倍を超えています。さらに都内の自治体運営の保育園の正規保育士の離職率は3.6%と非常に低くなっています。
知事は、保育士確保における賃金を初めとした処遇改善の重要性についてどう認識し、どう取り組むのですか。
東京都は、保育士の給与を月2万1千円上げるといって、昨年度から保育士等キャリアアップ補助及び保育サービス推進事業補助を始めました。しかし、そのかわりに、それまで行っていた補助を廃止したため、全体の差引では保育園の多くで補助額が減りました。これでは賃金は上げられません。
2014年度に都からの補助を受けていた保育園の中で、補助額が減った施設の割合及び施設数を明らかにしてください。
東京都がキャリアアップ補助の拡充を検討していることは重要ですが、全産業平均と保育士の賃金の大きな差を埋めるため、補助を大幅に拡充する必要があります。どう進めるのですか。
キャリアアップ補助の使い道を人件費に限定したことは前進ですが、さらに実効性を持たせることが重要です。
都が区市町村に対して行った待機児童対策に関する調査で、特定の職員が著しく高額の報酬を受け取る事業者や、人件費を低く抑えて内部留保を大量にためこむ事業者も存在する、各種の処遇改善策が保育士に十分還元されていない、などの意見が出されています。
我が党の調査でも、事業活動収入に対する人件費の割合は、社会福祉法人立の認可保育園では平均約70%ですが、株式会社立では約50%にとどまっています。株式会社の園で多い土地建物の賃借料等の支出を合わせて比較しても一割近く差があります。
世田谷区は、人件費の割合が50%以上であることを認可保育園への補助の条件にしています。こうした要件を設けることは効果的だと思いますが、いかがですか。都としても補助が確実に賃金に反映される仕組みをつくることが必要ではありませんか。
北区は今年度、公立直営の保育園四園を新たに増設しました。区民から喜ばれ、保育士も80人の応募に5百人以上の応募がありました。区は公立保育園の増設に踏み切った理由を、スピード感を持った定員増を行うためとしています。
知事は、すぐ効く待機児童対策を強調しています。北区の取り組みは、貴重な努力だと思いますが、知事、いかがですか。
都として、公立保育園の増設への支援を行うことは、待機児童解消に向けた即効性のある対策として重要だと思いますが、見解を伺います。
少子化対策では、国民健康保険の改善も重要です。会社員などが加入する被用者保険の保険料は、子供が何人いても額は変わりません。一方、国民健康保険料は、23区で年収2百万円の夫婦と子供の世帯で約19万円と重い負担となっています。収入のない子供まで含めて、世帯の一人一人に均等割保険料がかかり、子供の人数が多いほど重い負担となるのです。これでは、少子化対策や子供の貧困対策にも逆行します。
子供の均等割の軽減は、全国知事会が国に求めており、特別区長会でも話題になっています。知事は、子供の均等割軽減の重要性をどう認識していますか。都として負担軽減のための支援を検討することを求めますが、いかがですか。
次に、震災対策です。東京都の震災対策は、石原都政のもとで大きくゆがめられ、住宅耐震化のような震災による被害を未然に防ぐための予防対策が後景に追いやられました。
その一方、防災の名による幹線道路建設が震災対策の中心を占めてきました。小池都政のもとで、このようなゆがみを正し、予防対策重視へと立ち返る必要があります。この立場から質問します。
小池知事は、2020年という期限を明確にすることで、より緊急性があぶり出されてくる課題として、首都直下型地震対策を挙げました。阪神・淡路大震災を経験された知事はご存じだと思いますが、阪神・淡路大震災から引き出す最大の教訓は住宅の耐震化です。全半壊の建物24万棟、6千人に上る犠牲者のうち9割が建物の倒壊による圧死と発表されています。
この事実からも、全ての住宅での耐震化がなされていたら死者の8割は救えたと指摘され、中央防災会議も、あらゆる対策の大前提が住宅の耐震化としているのです。ところが、東京では、住宅の耐震化は83.8%にとどまり、107万戸以上の住宅が耐震化されていないのです。
知事は、住宅耐震化こそかなめだという阪神・淡路大震災の教訓をどう受けとめていますか。そして、このおくれをどう打開するのでしょうか。
東京で耐震化が進まない最大の原因は、住宅の耐震化を自己責任とし、都の支援を木造住宅密集地域の中のごく一部に限定していることにあります。全国で東京のように、耐震化助成を特定の地域に限っている自治体はありません。
このため、都の木造住宅耐震診断、耐震改修の予算額に対する執行額の実績は、2014年度で7.9%、15年度で9.3%にすぎず、助成の件数は都の制度開始以来、10年間でわずか1600件程度です。
一方、静岡県では、阪神・淡路大震災の教訓に立って、住宅の倒壊ゼロを県の重点政策に掲げ、県内どこに住んでいても耐震診断は無料で行い、耐震補強工事には助成金を出し、高齢世帯や障害者がいる世帯には助成金を上乗せするなど手厚い制度を設けており、助成実績は累計2万件に迫っています。今年度は、熊本地震を受け、さらに補助額を一戸当たり15万円増額し、市の補助と合わせて一戸当たり80万円の助成を行っています。
小池知事は、少し手を加えるだけで建物の強度は増すといわれております。倒れてしまってからでは遅いわけで、前もってそれをすることの重要性というものを考えながら進めてまいりたいと述べました。そのとおりであり、住宅耐震化助成を質、量ともに大幅に拡充することで、耐震化を一気に進めることが必要だと思いますが、知事、いかがですか。
少し手を加えるだけで経費もさほどかけず、耐震強度を大幅にアップさせる免震、制震ダンパーが注目されています。都として普及などの支援が重要だと思いますが、知事の見解を伺います。
国や自治体の耐震診断の補助対象は、1981年以降の、いわゆる新耐震基準の建物は対象外とされています。しかし、熊本地震では、新耐震基準の住宅も倒壊しました。都の補助制度を新耐震基準の住宅に広げることが必要ではありませんか。少なくとも、阪神・淡路大震災を受けて耐震基準がさらに強化された2000年以前に建てられた住宅の耐震診断への助成を検討すべきと考えますが、お答えください。
地震の際、出火原因の大半を占める通電火災を防ぐため、感震ブレーカーは大きな決め手となります。国も感震ブレーカーの普及を推奨しています。都内でも、世田谷区、足立区などで設置費用への助成が始まり、葛飾区でも助成を始める予定です。
知事は、感震ブレーカーの重要性をどう認識していますか。区市町村とも連携し、設置費用への助成を初め、都の新たな対応が求められますが、いかがですか。
2020年に向けた実行プランと財政運営について伺います。
東京都は、全国トップの待機児童を抱えており、子育て支援や少子化対策は、とりわけ緊急課題です。特別養護老人ホームの整備率は、全国都道府県で下から3番目です。老人保健施設や認知症高齢者グループホームは最下位です。都民生活に関する世論調査では、高齢者対策が都政への要望の第1位です。
知事が策定する実行プランは、今後、4年間の都政全体の方向性を定めるものです。示されている骨子の中で、子供を安心して産み、育てられるまち、高齢者が安心して暮らせるまち、医療が充実し健康に暮らせるまちなどが提起され、インフラの安全や長寿命化、空き家活用などが打ち出されていることは重要です。
私は、知事が都民ファーストの立場を貫き、何よりも住民福祉の増進という地方自治体本来のあり方に沿ったプランにすることが求められると思いますが、知事、いかがですか。
舛添前知事による現行の長期ビジョンの3カ年重点事業では、陸海空の交通、物流ネットワークや都心機能強化などに一兆円も投入する一方、福祉先進都市の実現には2900億円の事業費しかついていません。
今後の財政運営に当たっては、これまでの大型開発優先路線を見直し、少子高齢化社会対策を初め福祉充実を図るべきと思いますが、いかがですか。
幹線道路などインフラの新設を進めれば進めるほど、その維持管理費が増大します。今後、人口減少社会を迎える中で、幹線道路を初め新規の大型開発は抑制し、既存インフラの維持管理や長寿命化に重点的に取り組むことが必要です。お答えください。
小池知事が都知事選の際に候補者として回答した住民のアンケートで、大昔に決めた都市計画については大胆に見直しを図っている例もあり、先進事例を参考にするとしたのは重要です。全国では、未整備の道路計画のうち、見直しによって2000年度以降、15年間で約2千路線、延長2300キロ以上が廃止されています。
一方、東京都は、一旦決定した道路計画は原則として廃止しないため、この間わずか1路線、1.3キロしか廃止されていません。しかも、防災の名で特定整備路線が事業化され、都市計画道路の優先整備路線が決定されるなど、幹線道路の新規整備予算が急増しています。
都市計画道路の新規整備は、実態を十分に踏まえて、廃止を含め、必要な見直しを行うことが求められているのではありませんか。
知事の答弁を求め、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)

 

【小池百合子 都知事】

A) 里吉ゆみ議員の代表質問にお答えいたします。
まず、豊洲市場の用地取得について、お尋ねがございました。
都におけます情報開示のあり方を見直した結果、東京ガスとの交渉記録についても、ほとんど全て公開することができました。都政改革の成果の一つではないかと、このように思っております。
交渉経過を明らかにしたことによりまして、築地市場の移転用地を取得した経緯、土壌汚染対策の費用負担に関する、これまでもさまざまな疑問と思われてきたものが解消への道につながると思います。
今後も、このように情報開示を進めることで、都政の透明化を図って、都民の都政に対する信頼の確保に努めてまいります。
同じく豊洲市場の用地における土壌汚染対策についてでございます。
豊洲市場の用地では、平成20年の専門家会議の提言に基づいて、敷地全面にわたります土壌、地下水の調査を実施いたしました。その後の土壌汚染対策工事では、この調査結果を踏まえて実施されたところでございます。
具体的には、ガス工場操業時の地盤面からAPプラス2.0メートルまでの土壌は、汚染の有無にかかわらず全て掘削除去したものでございます。
さらに、APプラス2.0メートルよりも深いところにつきましては、調査によって把握したガス工場操業に由来する基準を超える汚染物質について、土壌は掘削削除して、地下水は揚水、復水を繰り返しながら実施して浄化したと、このように聞いております。
今後も、市場当局の説明につきましては、より都民の皆様方にもわかりやすい説明をすべきと考えております。
地下水の管理システムでございます。
地下水管理システムについては、地下水位をAPプラス一・八メートルに日常管理するように設計されたものでございますが、システム稼働時には、管理水位を超えた水準でございました。
土の中にたまっている水を揚水井戸に集めて排水するシステムでございますが、直ちに水位が下がるものではございません。そのため、今後、地下ピット、地下空間のたまり水を強制排水することで、用地全体の水位を早期に管理水位へと低下させていく考えでございます。
地下水管理システムが機能している旨の専門家会議の評価につきましては、報告を受けたところでございます。
その専門家会議でございますが、今回の専門家会議の委員は、豊洲市場の土壌汚染対策についての専門的な知識を有され、これまでの検討結果を熟知しておられるなど、今後のリスク管理上必要な対策を検討するにふさわしい方を選任したところでございます。
専門家会議では、市場業者などの疑問に答え、不安を解消できますように、傍聴者とのコミュニケーションも重視した運営を行っているところでございます。
今後とも、専門家会議で、科学的な知見に基づいた検討が行われて、食の安全・安心の確保が図られますことを期待しているところでございます。
移転問題ですが、市場のあり方を考えるに当たりまして、都民の食の安全・安心の確保は何よりも優先すべき課題であることはいうまでもございません。
豊洲市場の移転問題につきましても、50年、100年先を見据えた的確で冷静な議論が求められる、このことは、さきに述べたとおりでございます。
このために、まず、専門家会議、そして市場問題プロジェクトチームにおきまして、各分野の専門家の知見を持ち寄っていただき、安全性などについての科学的な検証を進めてまいります。
こうした安全性の検証と環境アセスメントの審議が終了した段階で、総合的な観点から移転の判断を行うものとしております。
必要な対策工事の実施、そして認可手続も含めまして、それぞれのステップを着実に進めていく、そして食の安全を確保するとともに、市場関係者が安心して事業を続けられるような、そんな環境整えてまいりたいと考えております。
また、築地市場でございますが、当面その機能を十分発揮できるように、路面の補修や設備の修繕など、緊急度に応じまして順次必要な対策は講じてまいります。
続いて、バレーボールの会場についてのご質問がございました。
オリンピック・パラリンピック競技会場の見直しに当たりましては、整備費用はもとより、ライフサイクルコスト、つまり大会が終わった後も、どのように使われ、そして管理費は幾らかかるのかといったことでございますが、都民にとってのレガシーも含めて総合的に検討してまいりました。
そして、ご指摘のバレーボール会場では、既存施設の有効活用をうたっておりますIOCのアジェンダ2020を踏まえて、横浜アリーナの活用の提案、そしてまた有明アリーナについては、建設コストの縮減を図るとともに、収支計画そして民間活用などの面からの検討を深めているところでございます。
会場整備の見直しというのは、これはまさしくラストチャンスでございます。検討できる期間には限りがございますけれども、関係者の意見を頂戴しながら熟慮を重ねて、都民の納得、ワイズスペンディングの考え、これらが得られますように、できるだけ早く総合的に判断をしてまいります。
同じく、東京大会に関しての総費用の削減についてのお尋ねでございます。
都、IOC、組織委員会、そして国、これら四者によります協議は、先週行われ、組織委員会から二兆円を上限に圧縮を図っていく旨の報告がございました。しかしながら、IOCからは、さらなるコストの削減を求められているところでございます。
東京大会におきましては、アジェンダ2020が初めて適用されることから、今後、四者協議、そしてリオデジャネイロ大会の経験、デブリーフィングなどを踏まえまして、大会総経費の縮減に向けまして不断に経費を精査して、それを順次、大会予算に反映させてまいります。
そして、その費用の把握と公表についてでございます。
先月の四者による作業部会におきまして、会場整備、輸送、セキュリティーなどにつきまして、経費縮減に向けた協議も行ったところでございます。その結果として、組織委員会から、大会経費は2兆円を切るという現段階の見込みが示されたところでございますが、現在、今月中の公表に向けまして精査が続いているところであります。
東京大会の費用の管理でございます。ロンドン大会、大変成功したといわれている大会でございますが、それは、予算管理と透明性の確保の仕組みがしっかりされていたということに尽きます。そして先月の都政改革本部会議におきましても、オリンピック・パラリンピックの調査チームから、報告と、そして、それを踏まえた提言があったところでございます。
そして、東京大会においても、ロンドン大会の事例、これを参考にしながら、組織委員会や国などと緊密に連携して、ガバナンスのきいた計画、予算管理、執行が行えるように、実効性ある仕組みを構築していくという考えでございます。
東京大会を成功に導いていくためには、開催都市である都、大会運営を担う組織委員会、開催国である国、会場が所属する都以外の地方自治体の各主体、それぞれの主体がそれぞれの役割を明確にした上で、緊密な連携のもとでしっかりと責任を果たしていく必要がございます。
大会開催に向けて、例えば国は、当然担うべきセキュリティー対策などに尽力することはもちろん、各それぞれの主体の円滑な準備を支援して、オリンピック・パラリンピックの果実が確実に全国に行き渡るように、果たすべき役割は大きいものと考えております。
都といたしましては、平成23年12月の閣議了解によります枠組みを超えて、財政面を含めました全面的な支援を行うことを国に提案要求いたしておりまして、オールジャパンでの取り組みを支援するように強く求めてまいる考えでございます。
待機児童の解消についての取り組みでございます。
保育サービスは、保育の実施主体である区市町村が、認可保育所、認証保育所、認定こども園、小規模保育、家庭的保育など、地域のさまざまな保育資源を活用して整備するものでございます。
今後、四年間の保育サービスの整備目標は、利用率が50%になっても対応できますように、保護者のニーズ、区市町村の計画、就学前児童人口の推移などを踏まえまして、年内に作成する実行プランの中で定めてまいる考えでございます。
保育士の確保に向けた取り組みについてのお尋ねでございます。
保育士等の確保、定着を図るためには、保育士の皆さんが専門性を高めながら将来を見通して、そして、みずからのやりがいを持って働き続けることができる、そのような環境が整っていることが重要であることはいうまでもございません。処遇の改善もその一つでございます。
そこで、都は独自に、保育士の皆さんほかのキャリアアップ補助を開始いたしております。キャリアパスの仕組みを導入することを条件として、保育士の皆さんの処遇改善を支援いたしております。また、第3回の定例会で議決いただいた補正予算、126億円でございますけれども、宿舎借り上げ支援の充実も、それによって図っているところでございます。
キャリアアップの補助については、その活用実態、そして国の新たな処遇改善策を踏まえまして、さらに充実を検討してまいります。
ご指摘のございました北区の取り組みでございますが、ご承知のように、保育の実施主体は区市町村でございます。それぞれの自治体が地域の実情を踏まえながら、さまざまな保育資源を活用する、そして保育サービスの整備を進めているものと、このように認識をいたしております。
子供の均等割保険料についてのお尋ねがございました。
全国知事会は、ことしの7月に、子育ての負担を軽減するため、国民健康保険に子供に係る均等割保険料の軽減措置を導入するように国に要望をいたしました。
私もこの要望には賛成いたしますが、国民健康保険は、法に基づく全国統一の制度でございます。こうした制度上の課題には、制度責任者である国がまず責任を持って対応すべきものと考えております。
阪神・淡路大震災の教訓についてのご質問、特に住宅の耐震化について触れていただきました。
私自身経験いたしました阪神・淡路大震災では、倒壊した建物そして電柱が、救急車、自衛隊そして警察、消防車、こういった緊急車両、これらが通れなくなってしまうんですね。それによってさらに火事が広がり、そこで、地震によって倒壊した建物の中の方も救われないというような状況になっていくわけであります。このようにして木造住宅密集地域での火災は、本当に瞬く間に広がっていたというものでございます。
首都直下地震の発生が懸念されますここ東京でございますが、住宅を含む建築物の耐震化というのは、まさしく命にかかわる喫緊の課題でございます。そこで、救援、復旧活動に不可欠な緊急輸送道路の沿道の建築物につきましては、全国に先駆けて条例を制定し、耐震診断を義務づけるなど、耐震化を推進してきたことはご存じのとおりであります。
また、電柱につきましても、震災時に道路を塞ぎますので、避難や救助などでさまざまな課題が生じることから、無電柱化の取り組みも進めていく、具体的には条例化も行っていくということでございます。
地震によります建物倒壊を防ぐということは、居住者の生命と財産を守るだけではございません。そして、都市の防災力の向上につながるというものでございます。住宅を含みます建築物の耐震化を促進して、安心・安全な都市、セーフシティーの実現に取り組んでまいります。
同じく耐震化でございますが、耐震改修への助成につきましては、耐震改修促進計画に基づいて国費を有効に活用するほか、整備地域内では、都みずからが区の取り組みを後押しするために、今年度から支援内容を拡充して取り組みを加速しているところでございます。
住宅の耐震化を進めるためには、まず都民お一人お一人が、これはみずからの問題なんだと、このように認識をしていただいて備えていくということが何よりも重要でございます。
そして、このようなメッセージが都民の皆様方に届きますように、住宅の所有者にアドバイザーの派遣を行うといった区市町村の取り組みを、それを都が支援するというような形で積極的に普及啓発を進めているところでございます。
これらを通じて、首都東京、防災性を高めてまいり、セーフシティーの実現に取り組んでまいります。
具体例として、感震ブレーカーについてのご質問がございました。
震度を感じる感震ブレーカーでございますが、地震発生時の電気の火災防止には一定の効果があると認識しております。しかし、さまざまなタイプの機器がございまして、揺れと同時に電源が遮断されて、避難に必要な照明などが確保できなくなるといった課題、それから在宅医療の機器を使用している場合などは、設置に際してその機器の特徴を十分に理解しておいていただかなければなりません。
また、火災被害の防止には、まず初期消火力の強化や木造住宅密集地域の改善に向けた不燃化など、燃え広がり、延焼を防止する対策とあわせた多重的な、多面的な取り組みが重要と考えております。
都として、これらの事業とあわせまして、感震ブレーカーの普及啓発を図ってまいります。
2020年に向けた実行プランについてのお尋ねでございます。
これらは、都民ファーストの視点に立って3つのシティーを実現する、新しい東京をつくることを目指しております。新しい東京を目指していく、実現していく、その上で最も大事な理念であるのが都民ファーストでございまして、都民のため、都民全体の利益を最大化すること、これがまさしく都民ファーストでございます。
この理念は、防災など安全・安心の確保、それから、まちの元気を創出するセーフシティー、そして、女性、高齢者、障害者など誰もが生き生きと暮らせる、活躍できるダイバーシティー、環境先進都市、国際金融、経済都市として成長を続けますスマートシティーの3つのシティー全ての政策に共通するものでございます。
実行プランにおきましては、この都民ファーストの観点を徹底して大義ある政策を打ち出して、そして都民の皆様方の共感を推進力として政策を展開していきたいと考えております。
最後に、私から、都市計画道路についてのご質問にお答えをさせていただきます。
都市計画道路は、いうまでもなく、交通、物流機能の向上による経済の活性化だけではございません。日々の生活を支えて、災害時には緊急救援活動を担います重要な都市基盤でございます。さらに、無電柱化、歩道そして自動車走行の空間の整備、そして街路樹によります緑化を行うことで、環境、景観の向上などにも寄与するものと考えております。
これまで、都として、おおむね10年ごとに計画を策定して、都市計画道路の整備を計画的、効率的に進めてまいりましたが、都市計画道路の必要性の検証を行い、適宜見直しも行ってきたところでございます。
ことし3月に策定した新たな計画でも、優先的に整備に取り組む路線の選定、都市計画の廃止や縮小など計画を見直すべき路線として九路線、5キロメートルを示したところでございます。
今後とも、見直すべきものは見直す、そして地元の理解を得ながら、必要な都市計画道路の整備は着実に進めていく、この精神でもって臨みたいと考えております。
その他のご質問につきましては、東京都技監、そして関係局長からのご答弁とさせていただきます。

 

【邊見隆士 東京都技監】

A) 2点のご質問にお答えをいたします。
まず、制震ダンパーなどの普及に向けた支援についてでございます。
緊急輸送道路沿道建築物を含め、都が現在、改修助成を行っている建築物について、免震工法や制震工法も助成の対象としてございます。さらに、都民一人一人がみずからの問題として認識し、備えを行っていただくために、木造住宅における制震工法など、安価で簡便に改修することができる工法の事例集を作成し、耐震キャンペーンやポータルサイトなどで都民に情報提供してございます。引き続き、こうした取り組みを通じて耐震化を促進してまいります。
次に、新耐震基準の住宅への診断助成についてでございます。
ことし四月に発生した熊本地震では、倒壊した木造建築物の多くが旧耐震基準であったものの、新耐震基準による建築物のうち、平成12年以前に建てられた一部においても倒壊による被害が見られました。
現在、国では委員会を設置し、都も参画して、新耐震基準の建築物を含めた倒壊防止のための取り組み等について検討を進めており、その動向を注視してまいります。

 

【村松明典 中央卸売市場長】

A) 4点のご質問にお答えいたします。
まず、ホームページでの説明についてですが、平成20年の専門家会議の提言に基づき実施いたしました敷地全面にわたる土壌、地下水の調査を踏まえ、汚染物質を除去していることをお示ししたものでございます。ホームページについては、わかりやすい内容で都民に情報提供するよう工夫してまいります。
次に、盛り土の汚染についてですが、豊洲市場用地では、土壌汚染対策工事として、汚染の有無にかかわらず、ガス工場操業地盤面より二メートル下まで掘削除去するとともに、さらにその下も、調査によって把握したガス工場操業に由来する基準を超える汚染物質を含む土壌につきまして掘削除去いたしました。
あわせて、地下水については、揚水、復水を現地において繰り返し実施し、地下水基準以下にまで改善をいたしました。なお、現在、専門家会議におきまして、改めて豊洲市場の安全性について検証していただいているところでございます。
次に、土壌汚染対策に関する都の方針についてですが、豊洲市場用地における土壌汚染対策につきましては、ただいま申し上げた内容で実施してきたところでございます。現在、地下水モニタリングで201カ所のうち3カ所で基準超過を確認したことや、地下ピット内の安全性等につきまして専門家会議で検証していただいております。都としては、今後、専門家会議で出される提言を踏まえ、適切に対応してまいります。
最後に、事業者への補償についてでございますが、都は、豊洲市場への移転延期に伴い、具体的な損失が生じている事業者への適切な補償を行うため、現在、専門家を交えて、事業者の実情を踏まえた、公平で客観的な補償スキームの構築に向けた検討を進めているところでございます。
なお、財源につきましては、市場会計の保有資金の活用など、財政当局と十分に調整しつつ検討を進めてまいります。

 

【塩見清仁 オリンピック・パラリンピック準備局長】

A) ボート、カヌースプリント会場についてでございます。都はこれまで、幅広くアスリートの声を集約し、国内競技を統括する競技団体の意見を聞きながら、施設整備や後利用の検討を進めてまいりました。
先週の四者協議において、ボート、カヌースプリント会場につきましては、大幅な経費縮減を図り、海の森水上競技場で整備することといたしました。引き続き、競技団体と連携いたしまして、2020年大会に向けてコスト管理に努めつつ、施設整備を着実に進めるとともに、後利用に当たりましては、国際大会の誘致や都民利用の促進に取り組み、施設の一層の活用と効率的な施設の管理運営を目指してまいります。

 

【武市敬 財務局長】

A) 2点のご質問にお答えいたします。
まず、都有地活用推進本部についてでございますが、都有地活用推進本部では、都有地を活用した保育所の整備を進めるため、既に財務局所管の未利用の都有地について区市町村に情報提供を行うとともに、公営企業を含む全ての局などが所管する都有地についても、活用可能性のある土地の洗い出しを依頼しているところでございます。今後とも、こうした取り組みを踏まえ、区市町村に対し、適切に都有地の情報を提供してまいります。
次いで財政運営についてでございます。
都は、これまでも子育て環境の充実や高齢者の暮らしへの支援、非正規雇用対策など、都民にとって必要な政策に的確に財源を振り向けております。あわせて、道路整備を初めとするインフラ整備についても、都民の利便性や東京の活力の向上などに必要不可欠な取り組みでありまして、着実に進めていくものでございます。
今後とも、財政の健全性に十分留意しながら、ソフト、ハード両面にわたり山積する都政の諸課題にしっかりと取り組んでまいります。

 

【梶原洋 福祉保健局長】

A) 4点のご質問にお答えをいたします。
まず、サービス推進費の再構築の影響についてでありますが、保育士等キャリアアップ補助金と保育サービス推進事業補助金との合算額を、平成26年度のサービス推進費補助金保育所分と比較すると、減収となった施設は、平成26年度の交付対象889施設のうち351施設で全体の約39%となっております。
なお、平成27年4月1日時点の私立認可保育所は1270施設、そのうちキャリアアップ補助金及び保育サービス推進事業補助金の交付を受けたのは1255施設であり、これをもとに計算すると、先ほど申し上げた351施設は全体の約28%となり、72%の施設は補助が増収となっております。また、キャリアアップ補助金は、全ての施設で賃金に充てられていることを実績報告書で確認をしております。
次に、キャリアアップ補助の充実についてでありますが、都は現在、平成27年度に開始した保育士等キャリアアップ補助の活用により、どの程度、処遇改善が図られたかなど、その実態を検証分析をしております。
国は、現在、保育士等に対する新たな支援策として、2%相当の処遇改善を行いますとともに、保育士として技能、経験を積んだ職員については、4万円程度の追加的な処遇改善を行うことを検討しております。都は、こうしたことを踏まえながらキャリアアップ補助の充実を検討してまいります。
次に、キャリアアップ補助の仕組みについてでありますが、保育士等キャリアアップ補助は、キャリアパスの仕組みを導入することを条件に、処遇改善に係る経費の一部を補助するものでございます。
補助に当たっては、職責や職務内容などに応じた賃金体系の設定や資質向上に向けた計画の策定などのキャリアパス要件の届け出、賃金改善に関する実績報告書や施設運営に係る財務情報等の都への提出などを条件としており、財務情報には、事業活動に係る収入のほか、人件費、土地建物賃借料、業務委託経費、租税公課など事業活動に係るさまざまな支出が記載されております。現在、都はこうした情報に基づき、補助の仕組みについても検証分析を行っており、その結果を踏まえ、補助の充実を検討してまいります。
最後に、公立保育所の整備に対する補助についてでありますが、都は、保育の実施主体である区市町村が地域の実情を踏まえ、認可保育所だけでなく、認証保育所、認定こども園、小規模保育など多様な保育サービスを拡充できるよう、さまざまな支援を行っております。公立保育所の整備費については、平成18年度に区市町村に税源移譲されております。

 

【西倉鉄也 建設局長】

A) 今後の都市基盤整備についてでございますが、幹線道路を初めとする東京の都市基盤施設は、都市の安全・安心を確保するとともに、都民生活や都市活動を支える重要なストックであり、東京の発展を支えるものでございます。
このため都は、首都圏三環状道路や骨格幹線道路などの道路ネットワークの形成を進めるとともに、木密地域における特定整備路線の整備などを推進しております。あわせて、日常の適切な維持管理や橋梁等の予防保全型管理などにも取り組んでおります。
今後とも、インフラの機能を十全に発揮するため、総合的かつ計画的な維持管理を行いながら、さらに首都東京の都市基盤整備を推進してまいります。

 

【里吉ゆみ 都議会議員】

Q) 知事に再質問いたします。
豊洲新市場用地取得にかかわる東京ガスとの交渉についてです。
土壌汚染対策は、本来、原因者負担で行われるべきですが、860億円に上る費用のうち、東京ガスの負担はわずか9%の78億円で、残りは全部都がかぶりました。
石原元知事は、随分高い買い物をしたと思うが、私の判断を求められることはなかったと傍観者的発言をしています。しかし、開示資料によれば、東京ガス側の負担額は石原知事に伝えることになっていたのです。
また、濱渦元副知事が用地買収にかかわり、東京ガスに対し、水面下での作業を進めさせていただきたいといって、密室交渉で買収を進め、東京ガスへの便宜を図ってきたことなどが明らかになっています。
知事、ぜひ、このような情報開示をさらに進めるとともに、速やかに石原元知事及び濱渦元副知事から聞き取りを行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。知事、ぜひお答えください。
以上、再質問といたします。(拍手)

 

【小池百合子 都知事】

A) 里吉ゆみ議員から再質問を頂戴をいたしました。
まず、先ほど中央卸売市場長より答弁もさせていただいたわけでございますけれども、東ガスとの交渉経過につきまして、築地市場の移転先が、敷地面積、交通、環境、築地との近隣性といった条件などから、既に別の開発計画があった豊洲地区に限られるといったような状況があった、それから東京ガスとの交渉を重ねて用地取得の合意に達したとの記録がございます。
ご指摘のように、今回、東京ガスとの交渉記録のほとんどを公開をいたしました。いわゆるノリ弁を剥がした部分があるわけでございます。このように交渉経過を明らかにしたことにより、これまでの経過、経緯について、さまざまな疑問、これについて解明を、解消されるものと思っております。
共産党におかれましては、大変絞り込んだご質問を事前に頂戴をいたしました。これに対しまして、今のご指摘の点について真摯に考えていきたいと、このように思っております。実際に担当された方々からのお話というのは、これ以上のものはないと考えております。