区議会論戦集:梅丘病院の存続を
 
 〔新着情報〕
◆2009年12月20日 「ニュース」「議事録」を追加しました
◆2009年12月20日 「梅ヶ丘病院の存続・小児救急医療の充実を」から梅ヶ丘病院問題を分離

これまでのニュースから

blue_button.gif小児病院/存続請願を不採択/都議会・民自公反対 共産党は賛成(「しんぶん赤旗」2009.12.17より)
blue_button.gif3小児病院つぶすな/民主党に「裏切るな」の声も/都庁前デモ(「しんぶん赤旗」2009.12.9より)
blue_button.gif民主・自民・公明が不採択/都立3小児病院守れの請願/共産党は採択を主張(「しんぶん赤旗」2009.12.1より)
blue_button.gif都立3小児病院 存続運動さらに/廃止容認の民主ひどい/都民が集会(「しんぶん赤旗」2009.11.22より)
blue_button.gif都立3小児病院廃止容認へ転換/都議会民主 公約どこへ(「しんぶん赤旗」2009.11.19より)
blue_button.gif小児病院存続・築地市場移転中止/「新都議は公約守れ」/都議会開会 都庁前で訴え(「しんぶん赤旗」2009.9.8より)
blue_button.gif都立小児病院存続させよう  各地の「守る会」が集会(「東京民報」2009.5.19より)
blue_button.gif子どもの”居場所”守りたい(梅ケ丘病院)(「しんぶん赤旗」2009.5.18より)
blue_button.gif都立梅丘病院廃止 生きる道とざされる(「しんぶん赤旗」2009.3.26より)
blue_button.gif小児病院廃止案を可決 自公が強行 共産など反対 都議会委(「しんぶん赤旗」2009.3.20)
blue_button.gif「子どもの病院を奪わないで!」 都立小児病院の廃止条例案の廃案求め 都民600人余がデモ行進(「東京民報」2009.3.18)
blue_button.gif「小児救急に大穴」清水都議 3病院廃止案を批判(「しんぶん赤旗」2009.3.14)
blue_button.gif小児病院廃止案通すな 患者家族ら座り込み(「しんぶん赤旗」2009.3.12)
blue_button.gif「都立小児病院をつぶすな!」 都民100人余が都議会前に座り込み(「東京民報」2009.3.11)
blue_button.gif小児病院 廃止条例を廃案に 4団体が存続訴え(「しんぶん赤旗」2009.3.5)
blue_button.gif子どもの心の診療で全国有数 梅ヶ丘病院の存続を(「しんぶん赤旗」2008.1.18)
blue_button.gif都立梅丘病院 家族や住民ら集い(「しんぶん赤旗」2007.12.2より)
blue_button.gif梅丘病院 存続請願を不採択(「しんぶん赤旗」2007.11.30より)
blue_button.gif都立病院経営委が報告書案 独立行政法人化打ち出す(「しんぶん赤旗」2007.11.2より)
blue_button.gif都立病院は直営で PFI、独法化やめよ たぞえ都議が主張(「しんぶん赤旗」2007.10.27より)
blue_button.gif都立病院は直営で残して 「連絡会」が要請 小児病院の統廃合にも反対(「しんぶん赤旗」2007.10.26より)
blue_button.gif都立梅丘病院存続を 院長、患者家族、労組役員と懇談 小池参院議員、都議(「しんぶん赤旗」2007.8.24より)

議会議事録から

red_button.gif 2009年11月26日 定例会 一般質問 中里光夫区議
     都立梅丘病院の存続について
red_button.gif 2009年10月15日 決算特別委員会 補充質問 中里光夫区議
     都立梅丘病院の存続を
red_button.gif 2009年3月24日 決算特別委員会 補充質問 中里光夫区議
     都立梅丘病院について
red_button.gif 2008年10月14日 決算特別委員会 補充質問 中里光夫区議
     1.思春期精神医療サービスについて
     2.梅丘病院の存続を
red_button.gif 2007年11月30日 定例会 一般質問 中里光夫区議
     都立梅丘病院の存続を
red_button.gif 2004年10月14日 決算特別委員会 補充質疑 中里光夫区議
     梅丘病院を子どもの総合病院に
red_button.gif 2004年9月16日 定例会 一般質問 中里光夫区議
     小児救急医療を梅丘病院の拡充で
red_button.gif 2003年6月12日 定例会 代表質問 中里光夫区議
     梅ヶ丘病院の存続を求めるとともに、小児科を併設させ、地域の小児医療を充実させよ

都議会論戦から

red_button.gif 08年都議会第1回定例会 本会議 一般質問 二〇〇八年二月二七日 たぞえ民夫議員(世田谷区選出) 「梅ヶ丘病院を中核とした子どもの精神医療体制の抜本的拡充を」
red_button.gif 05年都議会第1回定例会 本会議 一般質問 二〇〇五年三月二日 かち佳代子議員(大田区選出) 「都立病院の地域医療からの撤退は再検討を」

国会論戦から

red_button.gif 2008年1月11日 168国会 参議院質問主意書 小池晃議員 「小児精神科医療の拡充に関する質問主意書」

平成二十一年予算特別委員会 予算特別委員会会議録第八号 平成二十一年三月二十四日(火曜日)[補充質疑]より

◆中里 委員 都立梅ヶ丘病院について質問します。
 東京都が三つの都立病院を統廃合する計画を進めています。世田谷にある都立梅ヶ丘病院、八王子小児病院、清瀬小児病院の三つの子どもの病院です。この三病院とも、存続を求める住民の要求というのは非常に強くて、運動も広がっています。今、都議会でこの病院の統廃合を決める条例案が審議されていると聞いています。先ほど他会派の質問でも、二十二年三月をもって統廃合されるという話がありましたが、条例案そのものでは施行期日がはっきりと明記されていない、ここについて確認したいと思います。

◎秋山 保健福祉部長 東京都からは二十二年と伺っておりますが、今回、手元にあります条例案では、施行期日につきましては、この条例は東京都規則で定める日から施行するというふうになっていると思っております。

◆中里 委員 通常こういったものは、条例の附則のところで施行期日を明記するものだと思うんですが、今回出ているものは東京都の規則で定める、条例そのものでは期日を決めずに、行政にそれをゆだねているという形をとっているようです。この条例案が今審議されていて、先日、委員会での審査が行われたと。七対六の僅差での採決となったと伺っています。自民党と公明党が統廃合に賛成、日本共産党と民主党、生活者ネットが反対をしたと伺っています。
 これは、施行日を条例で決めずに行政にゆだねてしまうような異常な形もとっていますし、この賛否そのものも委員会で七対六の僅差ということで、かつてない状況になっていると思います。これは、当然この夏に行われます都議会議員選挙の大きな争点になってくると私は思います。都議会の議会構成が変われば、いつ実行するかというのは条例に書いていないわけですから、今後東京都の方針が転換される可能性というのも十分あると私は思います。
 こうしたもとで跡地云々を言っているのは、私は世田谷区が病院統廃合を進める立場に立っている、そういうふうに見られてしまうのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

◎秋山 保健福祉部長 都では廃止条例が出されて、区では今調査研究の中間まとめがなされたということでございます。ですから、今私どものほうが直ちに動きがある状況にはありません。今後、既存の公共施設の整備の検討や民間活力の導入など、財政負担の抑制を含めた事業手法などいろいろな検討をし、取りまとめをして、また議会に報告をしていくものだと思っております。

◆中里 委員 そもそも今医療の問題というのは、医療崩壊なんていう言葉があるくらい、公立病院の役割はますます重要になっている、重くなっていると思います。医療崩壊と言われているその中身は、医師が不足している、看護師が不足している、必要な医療の体制がとれない、救急患者の受け入れ拒否などが大きな社会問題になっています。都内でも妊婦がたらい回しにされたあげく、都立墨東病院で亡くなった、あの事件は皆さんも生々しく覚えているんじゃないかと思います。特に、子どもの病院、小児救急などは病院が身近にあることが重要であります。今回の東京都の計画は、三つの子ども病院を一遍になくすというものであります。千葉県の銚子市では、自治体の病院を廃止することを決定して、その後、住民が市長に対してリコールをした、こういった報道もされています。
 都立梅ヶ丘病院は全国の小児精神医療のセンター的な病院で、この病院が移転することによって患者の負担ははかり知れないものがありますし、医師がこの医療から離れてしまうのではないかという危惧もされています。また、梅ヶ丘病院は、世田谷の梅丘という地域と非常に密着した、地域と連携した中ではぐくまれてきた病院です。
 この病院の存続を求める運動の中でいろんな声を私たちも聞いています。日本で唯一の小児精神科だ、病院が引っ越したら患者が困るじゃないか。梅丘の地域に溶け込んでいる病院、この環境も治療の一つなんだ。今まで通っていた子どもたちはどうなるのか、遠くになど通えない心に病を持った子どもたちだ。ふやすべきを削ってしまう、どうするんだ。障害を持つ子どものリハビリ施設をなくさないでほしい。発達障害の子どもにとって頑張って通える距離にある梅ヶ丘をやっと見つけて病院に通い始めたばかりだ、存続を切に希望します。こういった声が次々と出されています。
 世田谷区に対しても梅ヶ丘病院の存続を求める住民の声がたくさん届いているはずだと思います。どのような声が寄せられているか紹介してください。

◎秋山 保健福祉部長 この間、梅ヶ丘病院の移転、統合に関しまして、東京都に対して再検討を申し入れるべき、また、存続を都に働きかけてほしいなどの意見をいただいておりまして、これに対しまして私どものほうからは、都の動向に注意を払い、情報交換を進めてまいりたいとお話しさせていただいております。

◆中里 委員 ぜひこういった住民の声を世田谷区としてもきちんと受けとめて、病院の存続のために私は力を尽くしてほしいと思います。改めて梅ヶ丘病院はなくしてはならない病院だと、このことを訴えて私からの質問を終わりにいたします。
平成二十年決算特別委員会 決算特別委員会会議録第八号 平成二十年十月十四日(火曜日)[補充質疑]より

◆中里 委員 それでは、質問を始めます。
 他会派から思春期を対象とした精神医療サービスの質問がありました。それで私も岡崎先生の論文を読みまして、これは大変重要な問題提起だというふうに思いました。何の病気でも早期発見、早期治療が大事だと言われていますけれども、精神疾患も同じだということがよくわかりました。
 統合失調症の発病から投薬治療の開始までの期間を比べると、早く治療を開始したほうが再発が少ない。早期治療の重要性が世界では強調されている。さらにそれを進めて、思春期や青年期を対象に相談や支援を行う治療が始まっている。最初の精神病症状を対象に、精神疾患、または精神病への発展を阻止しようと、精神病にならないようにする、そういう取り組み、イギリスなどでは国を挙げて取り組んでいるということでありました。
 三重県の中学生を対象にした調査でも、思春期早期の精神病症状様体験、PLEsということですが、これを一五%の子どもが体験していた。十二歳の子どもでも一三%が体験していたというデータは本当に驚きました。やせるための意図的な嘔吐、いじめ、同居の大人からの暴力、飲酒などと高い相関関係を示しているという結果が出たそうです。
 ニュージーランドでの調査でも、PLEsを強く体験した児童は、二十六歳のときには九〇%が社会生活不適応、七〇%が何らかの精神病症状を有し、そして二五%が統合失調症様障害に罹患していたという驚くべき結果が出ていたと。
 他会派の質問にもありましたけれども、相談事業や講演会の充実、それから学校での取り組みなど、これは大いに世田谷区として進めていただきたいというふうに思います。それから、世田谷でも中学生などを対象とした疫学的調査をぜひ実施すべきだと。私も本当にそのとおりだというふうに思います。
 そこでですが、世田谷には都立梅ヶ丘病院があります。全国でも有数の小児精神科専門病院。小児精神のベッド数が全国で八百二十七あるそうですが、そのうちの二百六十四床、約三分の一を有する病院です。外来や入院による診察、治療にとどまらず、家庭や学校などからの相談事業、各種機関との連携、心理検査、心理療法、ケースワーク、入院中の教育と療養の保障、思春期デイケア、幼児デイケアなどの外来リハビリ、それから専門の看護婦による訪問看護、実にさまざまなことをさまざまな職種の人たちがチームを持ってチーム医療で行っています。身体、精神ともに発達途上にある青年期、幼年期、年齢によって症状も複雑ですし、この多様な子どもの精神医療のそれぞれにきちんと対応できるというのがこの病院の特徴。本当に貴重な病院です。
 この梅ヶ丘病院ですが、全国最大だというだけではなくて、六十年の長い歴史の中で地域社会との連携をつくってきました。地域の中で治療をする、こういう体制もつくり上げてきた病院であります。小児精神の世界では、これはもう最先端の病院ですから、たくさんの症例、ノウハウの蓄積がある病院です。さらに全国から優秀な人材が集まってくる病院。この病院で学んだ医師が全国で活躍しているというふうに伺っています。
 ここで質問ですけれども、思春期の疫学的調査の実施、相談事業や講演会の拡充、学校との連携、こういったものをぜひ梅ヶ丘病院に協力要請して、さらに全庁的なプロジェクトチームをつくって進めていったらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

◎秋山 保健福祉部長 思春期の子どもを対象とした心の健康相談につきましては大変大切なことだというふうに、今委員のおっしゃったとおりだというふうに思っています。学齢期の子どもたちは、思春期特有の心や性の問題を抱えている場合も多いですし、予防的な取り組みも必要だというふうに考えております。保健所や学校教育の分野とも連携をしながら、そういったケアをしていく必要があるというふうに考えております。
 こういう中で、思春期のメンタルヘルスにつきましては、梅ヶ丘病院だけではなくて、さまざまな専門の医師、先ほどありました専門の医療機関、そういった人たちとの連携も図りながら進めるものというふうに思っておりますし、また、保護者や周囲の方の気づきも重要だというふうに考えております。心の問題ということで区民に向けた理解促進も図っていく必要がある、そういうふうに思っております。

◆中里 委員 確かにさまざまな人たちがかかわることが非常に大事だと思います。そうした中で、やはり世田谷なればこそというのが梅ヶ丘病院の存在だというふうに思うんですね。特に青年期、思春期の心の問題というのは本当に複雑な多様にわたる問題で、この問題を専門に扱ってきた集団が足元にあるんだということを考えますと、こことの連携を図っていくというのは本当に大事じゃないかというふうに思います。
 いじめ、不登校、ひきこもり、拒食症、児童虐待、児童虐待による情緒障害、さらに自閉症や発達障害、本当に実にさまざまで、小児精神科の必要性は近年ますます増大している状況があると思います。梅ヶ丘病院でも患者数は年々ふえているというふうに伺っています。患者さんの中には梅ヶ丘病院に通うために引っ越してきたという人もいます。地域との連携は簡単にできるものじゃありません。この六十年にわたる病院と地域の努力、その成果の中で、本当に長年にわたる努力の中で地域との連携というのがつくられてきたんだというふうに思います。今後、梅ヶ丘病院はますます必要とされる病院だと思います。
 ところが、東京都は府中病院への廃止統合計画を打ち出して、そして区は跡地利用の調査を始めるというふうに言います。梅ヶ丘病院の存続を求める署名の運動は、もう数万人規模が三回も取り組まれました。今四度目の署名運動が進められています。病院の存続を求める住民の願い、これは本当に大きなものがあります。
 今区がやるべきことは、病院存続の立場に立ち、各方面に存続のための働きかけを行うことじゃないでしょうか。万が一、都が不当にも廃止してしまうというような場合に、患者さん、そして地域の医療、これを保障するための手だてをとること、これが自治体としての最小限の責務じゃないでしょうか。ところが、区がとっているのは、病院の廃止は確定だと、跡地利用の調査の予算をつけました。区は梅ヶ丘病院の廃止は確定という表現を使っていますが、その根拠は一体何でしょうか。

◎秋山 保健福祉部長 東京都は、梅ヶ丘病院、清瀬小児病院、八王子小児病院を移転、統合して、仮称小児総合医療センターを平成二十一年度末に開設することを計画しており、ことしの一月に発表いたしました第二次都立病院改革実行プログラムにおきましても、その施設整備のスケジュールを明らかにしており、この点は確定しているものと思っております。
 また、この小児総合医療センターは、既に都議会の議決を経てPFI事業による整備を進めており、平成十九年七月に本格工事に着工し、平成二十一年九月に竣工する予定だと聞いておりまして、スケジュールの確定からそういうことであるというふうに聞いております。

◆中里 委員 スケジュールが出されているとはいっても、この間、予定が延ばされてきたり変動したりする要因はあるわけですし、来年は都議会の選挙だってあるわけですし、その手続としてこの廃止が決まったものということではないと思うんですね。確定というふうに言い切れるんですか。

◎秋山 保健福祉部長 スケジュールは確定しているものと聞いておりますが、ただ、梅ヶ丘病院は東京都立精神科病院条例にその設置についての規定がなされておりますので、廃止につきましては条例改正を経て正式に決まるものと認識をいたしております。

◆中里 委員 私、本当に、これは存続の立場に立って、患者さんであるとか地域の方々にとってどういう手だてが必要なのかという立場に区は立たなきゃいけないと思う。それが跡地の利用促進、まるでもう廃止を推進するかのような、そういう態度じゃないですか。
 跡地利用については、東京都との間に何か約束とか話し合いとか、そういうものはあるんですか。

◎板垣 政策経営部長 都立梅ヶ丘病院につきましては、先ほど保健福祉部長が答弁しましたように、平成二十一年度末に移転、統合されることが公表されてございます。この東京都の計画をもとに、このたび跡地利用の調査研究を行うことにしたものでございます。跡地につきましては、東京都からの具体的な打診や話し合い等はございません。

◆中里 委員 だったら、この跡地利用の調査というのはどういうことなんですか。

◎板垣 政策経営部長 ですから先ほど申しましたように、移転、統合されることは公表されてございますので、その東京都の計画をもとに、我々としましては、この跡地利用の調査研究を行いたいというものでございます。

◆中里 委員 私、病院存続の立場に区は立つべきだというふうに思います。どうしても東京都が廃止するんだというのであれば、この梅ヶ丘病院の機能は、先ほども言ったように、もう全国でも有数の病院です、最先端です。そして地域の中でも長年にわたって協力、協働の関係をつくってきた、そういう病院です。この病院の機能、そして患者さんたちのことをまず第一に考えるべきではないでしょうか。それを保障するための手だてなどを東京都にも要請すべきじゃないでしょうか。区はどういうふうに考えますか。

◎秋山 保健福祉部長 東京都では、この小児総合医療センターの再編整備に伴いまして、平成二十一年度中に現在の大塚病院に小児精神科外来を設け、区部での小児精神医療の機能を整備するとしております。
 区では総合福祉センターで発達の障害やおくれのある児童の療育を行っており、来年度には大蔵に仮称発達・発育センターを開設し、対象の拡大など体制を強化してまいります。また、健康づくり課では、児童、思春期の専門医による心の健康相談を実施しております。今後も専門の医療機関との連携を図るとともに、東京都と情報交換を進めてまいりたいと考えております。

◆中里 委員 大塚に外来専門を新しくつくると言っていますけれども、今の梅ヶ丘は外来と入院、これがセットになっているということが非常に重要なわけですし、府中というのは交通の便が非常に悪いところだというふうにも聞いています。また、地域の商店街の中で患者さんがいろんな仕事をお手伝いするなどして治療にも役立てている。こういう関係というのは本当にそう簡単につくり上げることはできないものです。都にきちんと、梅ヶ丘病院の機能を残していく、そして世田谷区自身も存続の立場に立つべきだということを申しまして、次の質問に移りたいと思います。
 …
平成十九年第四回定例会 世田谷区議会会議録第十九号 十一月三十日(金曜日)より

◆六番(中里光夫 議員) 質問通告に基づいて質問します。
 まず最初に、都立梅ヶ丘病院について質問します。
 子どもの精神科病床は全国で一千床ほどですが、そのうち二百四十二床を占める全国で唯一の小児精神科専門病院が梅ヶ丘病院です。幼児から青年期までの子どもを対象に、発達のおくれや不登校、摂食障害などの心の病気を専門に治療する病院です。半世紀以上の歴史を持ち、歌人の斎藤茂吉も院長を務めました。病院内には、養護学校の分教室や広いグラウンドもあります。
 小児精神医療の重要性はますます増大しています。梅ヶ丘病院の外来初診患者数もこの十年で一・六倍にもなっています。特に発達障害の患者がふえており、近年では、外来患者の過半数が発達障害です。二〇〇五年に発達障害者支援法が施行され、都道府県ごとの発達支援センターを初めとする国や自治体の責務が明記されました。国は、子どもの心の診療拠点病院を全都道府県に整備する方針を定め、来年度、梅ヶ丘病院にモデル事業の予算がつく予定だと伺っています。世田谷区が発達障害者支援を進めていく上でも、梅ヶ丘病院は大変心強い存在ではないでしょうか。
 また、梅ケ丘駅北口周辺は福祉のまちづくりが進んでいます。多くの福祉施設があるだけでなく、総合福祉センター、北沢保健福祉センター、子ども初期救急診療所、梅ヶ丘病院、光明養護学校などの施設が集まっています。地域の商店街も、精肉店や八百屋さんが簡単な作業のアルバイトを患者に提供するなど、受け入れています。入院中も町を歩けることが社会復帰につながったという保護者のお話も聞きました。半世紀にわたって築かれた地域の温かい関係があるのです。
 区として、梅ヶ丘病院の地域での存在意義をどう考えるか、お答えください。
 東京都は、梅ヶ丘病院、清瀬小児病院、八王子小児病院を二〇〇九年度中に廃止して、府中に新設する小児総合医療センターに統合しようとしています。新しい病院をつくるのはいいが、梅ヶ丘病院をなくさないでほしい。多くの患者、家族や地域の人たちが署名運動を粘り強く進めてきました。
 過去二回で十万筆近く、今回三度目も約四万筆の請願が都議会に寄せられました。患者、家族の切実な声がたくさん寄せられています。子ども専用の病院はやはり違う。病気のこと、成長発達のこともあわせて援助してくれる。院内の学校にも通い、子どもが明るくなりました。府中の現地調査に行ったが、交通の便が悪く、陸の孤島という感じで、お店に行くのに二、三十分かかります。社会性を育てることが必要な子どもたちにとって、リハビリのお買い物もすぐにできない環境では困ります、などです。
 また、小児救急医療の必要性については、これまで繰り返し主張してきました。梅ヶ丘病院を存続させ、小児救急を併設させるよう都に要請すべきです。区の見解を伺います。
 …

◎秋山 保健福祉部長 区として、梅ヶ丘病院の地域での存在意義をどう考えるかということのご質問をいただきました。
 梅丘地区は、福祉施設などが集まり、またバリアフリーのまちづくりの面でも、福祉の先進地域としての役割を果たしていると考えております。
 その中で都立梅ヶ丘病院は、小児精神疾患の専門病院として東京都全体を対象に、高度で専門的な医療を担ってきたというふうに認識をしてございます。梅ヶ丘病院を存続させて、小児救急を併設させるよう都に申し入れるべきということでございます。
 東京都は、都立病院改革の一環として、梅ヶ丘病院と八王子小児病院、清瀬小児病院を小児総合医療センターとして再編統合し、小児医療機能の充実強化を目指して、平成二十二年四月に府中市で開設する計画を進めていると聞いております。
 区といたしましても、松原の子ども初期救急診療所で平日土曜の準夜、休日の日中、準夜に診療を行うなど、区の役割である小児初期救急医療体制の充実を図っております。また、必要に応じて成育医療センターとの連携も図っているところです。今後とも、都の動向に注意を払い、情報交換を進めてまいりたいと考えております。
 …


平成十六年決算特別委員会 決算特別委員会会議録第八号 平成十六年十月十四日(木曜日)[補充質疑]より
◆中里 委員
 一般質問に続いて、梅ヶ丘病院について伺います。梅ヶ丘病院は、入院のベッド数が二百六十四床、これは全国の小児精神の入院ベッド数の三分の一に当たるそうです。半世紀にわたって子どもの精神科病院として先進的に取り組んできた歴史とノウハウ、これは大変すばらしいものがあると思います。
 それで、梅ヶ丘病院と地域の連携はどうなっているんでしょうか。病院と近隣の梅丘や豪徳寺の商店街の関係も大変よいというふうに伺っています。患者の子どもたちが社会になじむようにと看護師が付き添って商店街で買い物をしたり、喫茶店に立ち寄ったり、商店街も協力をしているそうです。施設が集まっているというだけではなくて、まさに区民が力を合わせて福祉のまちづくりをしている、そんな町だと思います。また、区内の小学校、中学校、幼稚園、保育園でも、例えば発達障害などさまざまな問題を抱えた子どもを預かっているんじゃないかと思います。
 こうした区の施設と梅ヶ丘病院との協力関係があると聞いていますが、具体的にはどのようなことがあるでしょうか、伺います。
◎若林 保健福祉部長
 お話の梅ヶ丘病院でございますが、児童青年期精神科医療施設として高度・専門的医療を提供するほかに、都内全域を対象としまして、医療相談ですとか、あるいは子育てに関連したさまざまな機関の職員に対する研修、こういうことを行っております。
 こういう中で、まずお話の区立の保育園でございますけれども、最近数年間で、これはそれほど多いケースではございません。数件ほどになりますが、保護者の了解のもと、梅ヶ丘病院と連携をとった事例がある。つまり、ケースごとの個別対応という状況でございます。これは幼稚園ですとか、小中学校の現場では同じような個別対応ということになっているかと思います。
 それから、保育園の場合には、発達・小児精神障害児の対応ということで、梅ヶ丘病院以外のいろいろな専門機関、子供の生活研究所ですとか、発達協会、こういうところの職員のいわゆる巡回指導ですとか、研修、こういうものを利用しておって、組織としては梅ヶ丘病院とこのような連携の仕組みということは現在ございません。
 それからまず、教育委員会でございますが、障害のある児童生徒の適正な就学先を決定するための就学指導委員会、これはどこの教育委員会にもございますが、この中の医学的立場の委員のお一人として、実は医師の委員の方は七名いらっしゃって、内科、小児科、整形外科、精神科とおられるわけですが、そのお一人として梅ヶ丘病院の院長先生に参加をしていただいていると、こういう状況がございます。
◆中里 委員
 さまざまな連携があるということだと思いますけれども、地元に専門の医療機関があるということで、これは頼りになる、安心につながる、今後もこうした協力関係、さまざま進めていただきたいと思います。梅ヶ丘病院が行ってきた小児精神の医療、これはますます今後重要になってくると思いますし、今後も梅丘で続けていってほしいというふうに思います。
 一般質問では、梅ヶ丘病院に小児科を併設して、子どもの総合病院に発展させてはどうかという質問をさせていただきました。小児救急医療は、区は初期救急、都や国は二次、三次の重度の救急という役割分担があるというお話ですけれども、子どもの場合は、容体が急変するとか、重症なのか、軽いのか、一次救急か、二次救急か、医者でないとなかなか判断できないという話もよく聞きます。
 国立成育医療センターなどは、夜間は大変な混雑で、小さなお子さんを抱えて待合室で一時間も一時間半も待たされる。冬などはせき込む子どもさんたちであふれて、部屋の空気が黄色く感じるというふうに言った方もいらっしゃいます。
 こんなお話を伺いました。狛江市と調布市が合同の施策で、小児初期救急の診療体制を医師会の協力も得て慈恵医大病院の中でつくったそうです。病院の中の小児科のブースで準夜間の初期診療を医師会から派遣されたお医者さんが行う。また中野総合病院でも同様の体制が実施されているそうです。病院の当直医は、本来、入院患者の対応が主な仕事になるわけですが、小児救急が殺到してその対応に追われていた。それが初期診療の体制ができて、病院側も助かっているというお話です。初期救急の対応を行う医師の方も、病院がバックに控えているということで、レントゲンなどの必要な機器もそろっているし、いざとなったら入院させることもできると医師も患者もみんな安心だということで大変好評のようです。松原の初期救急施設も、すぐ隣にある梅ヶ丘病院が小児科を併設して子どもの総合病院となれば、中野総合病院や慈恵医大病院のような体制ができて、初期救急施設をさらに生かすことができるのではないでしょうか。区の見解を伺います。
◎若林 保健福祉部長
 まず、幾つかの点についてのご質問だというふうに承知をしますので、少し分けてお答えをさせていただきたいと思いますが、まず、梅ヶ丘病院の今後のあり方ということにつきましては、第一義的には東京都が判断すべきものであると、このように考えております。
 それから次に、成育医療センターのお話がございましたが、ここの休憩も含めた時間外の受診者の動向ですけれども、子ども初期救急診療所二カ所開設以降、減少傾向を示しておりまして、例えば今年度の四月から九月を見ても、前年比で約二〇%減少していると、こういう状況があります。それから、受診者の大半の方々はいわゆる初期救急の対象であって、現在成育医療センターでは、とりあえずという専門用語を使いますけれども、症状の軽重により診察の順番を前後させる、こういうような方法をとっておって、混雑を緩和する対応をしておりまして、開設当初より大分落ちつきを見せていると、このように聞いております。
 こういう中で、今後の世田谷区の小児初期救急のあり方でございますが、松原、玉川、二カ所、順調に推移をしておりまして、ここは成育医療センターとかわって前年比二〇%くらいご利用されている方がふえているんですね。ここでは今度松原の診療所になりますが、休日日中の開設も準備をしておりまして、先ほどの狛江、調布の紹介がございましたが、世田谷区はそこより先んじて実施をしておりますので、この二カ所の診療所の実績の評価検証をするとともに、区や地元医師会等で構成している連絡会等で今後のあり方を検討していくんだろうと思います。
 それから、もう一つ申し上げておきたいのは、こういう課題の場合に、子どもの急病時の対処方法の啓発ですとか、子ども初期救急診療事業をもっと子育て家庭に知っていただくようなこと、これは非常に大事なんだろうと思います。そういうことで、先日ご議決いただいた健やか小児救急応援事業等の普及啓発事業、それから東京都が国からの事業でやっております二十四時間の医療電話相談、こういうものがありますけれども、こういうもののPRを進めていきたいというふうに考えております。
◆中里 委員
 成育医療センターが初期救急が大半だということと、松原や玉川で利用がふえているというお話ですけれども、松原の場合、隣に病院が、きちんと小児科の診察ができることで、さらに安心できて充実したものになるんじゃないか、世田谷の初期診療の施設がより生きてくるんじゃないかという提案ですので、よろしくお願いします。
 梅ヶ丘病院を二十四時間三百六十五日対応の子ども総合病院に発展させることで世田谷の医療もさらに大きく前進するのではないかと思います。東京都の事業だというお話でしたけれども、ぜひ世田谷区から東京都に対してこういった要望をしていっていただきたいというふうに思います。
 …

平成十六年第三回定例会 世田谷区議会会議録第十四号 九月十六日(木曜日)一般質問
◆二十四番(中里光夫 議員)
 質問通告に基づき質問します。
 第一に、小児救急医療の問題について伺います。
 二〇〇二年の年末に都立母子保健院が廃止されました。安心して子どもを産み育てられる条件整備が少子化を食いとめる必要条件です。母子保健院のような施設をなくさないでなどの声とともに、十万を超える署名が寄せられました。病院の存続を求める大きな運動が広がる中で、世田谷区は二〇〇三年四月に区立子ども初期救急診療所を開設いたしました。しかし、この診療所は、平日の夜七時半から十時半、土日、祝日の夕方五時から十時までの診療時間です。二十四時間三百六十五日の診療を行っていた母子保健院のかわりとしては不十分な存在です。
 北沢地域に隣接していた国立小児病院は成育医療センターとなり、大蔵に移転してしまいました。その成育医療センターも、救急で駆け込んでも、いつも大変な混雑で長時間待たされる状態です。例えば、ことしの五月三十日の成育医療センターの午後七時から翌朝八時半までの救急外来受け付け数は八十一人、待ち時間は一時間以上となりました。同じ日の初期救急診療所も一時間に五人、三時間の診療時間に十五人が受診しています。夜間の小児医療機関は、まさにフル回転です。区は、今年度当初予算でこの初期救急診療所の休日昼間の診療も開始するとしていましたが、今なお休日昼間の診療は行われていません。世田谷区の小児医療の現状は二十四時間三百六十五日対応の初期救急体制が不足していると思いますが、どのように認識しているのか、お答えください。
 梅ケ丘駅北口周辺は福祉のまちづくりが進んでいます。総合福祉センター、北沢保健福祉センター、子ども初期救急診療所、梅ケ丘病院、光明養護学校などの保健福祉関連施設が集まっています。歩道の段差解消や駅施設のバリアフリー化も進んでいます。
 都立梅ケ丘病院は、福祉の町の拠点の一つとして、五十年にわたる地域の協力の中で治療活動を続けてきました。都立梅ケ丘病院は、歌人斎藤茂吉の開設した脳病院がその前身です。一九五二年に子どもだけを対象とする精神科病院として独立しました。現在は幼児から青年期までを対象とし、とりわけ自閉症や発達のおくれ、引きこもり、不登校、生活リズム障害などの専門の治療は全国から注目をされています。また、広いグラウンドや併設された養護学校、交通アクセスのよさなど、患者にとって梅ケ丘病院が現在の地にあることが大切な意味を持っています。
 東京都は、この都立梅ケ丘病院を八王子小児病院、清瀬小児病院とともに廃止し、府中病院に統合しようとしています。しかし、梅ケ丘病院の存続と小児医療の拡充を求める区民の運動は、五万筆を超える署名を集め、大きく広がっています。こうしたもとで、東京都は梅ケ丘病院統廃合計画を二年延期しました。世田谷区も東京都に対して梅ケ丘病院の存続を求めるべきです。また、梅ケ丘病院の存続を求める区民の運動は、病院を存続させるだけではなくて、世田谷の小児医療全体の充実のために、梅ケ丘病院に救急対応のできる小児科を設置することを求めています。梅ケ丘病院に一般小児科の併設や小児救急医療の体制を整備し、梅ケ丘病院を総合的な子どもの病院として拡充することを東京都に働きかけるべきだと考えますが、区の見解を伺います。
 …
◎若林 保健福祉部長
 小児医療に関連した二問の質問にお答えいたします。
 まず、世田谷区内の小児救急医療体制についてご質問いただきました。
 区は小児救急医療体制の充実を目指し、昨年度、区内二カ所で三百六十五日の準夜間子どもの初期救急診療所を開設いたしました。昨年度、延べ六千五百人余のご利用をいただきました。この取り組みは、都内全域を見ても、小児の救急医療体制の充実を目指した先駆的な取り組みとなっております。
 一方で、この事業が子育て家庭などにまだ十分周知されていない面もあり、積極的なPRとともに、子どもの急病時の対処方法等の啓発を行っていく必要があると考えております。区内の小児救急医療体制の充実を図るため、二カ所の診療所開設を機に、区や地元医師会及び成育医療センターなどの医療機関で構成する連絡会を設けております。事業の実績を評価、検証する中で、今後の施策のあり方を検討してまいります。
 次に、梅ケ丘病院に関連してのご質問をいただきました。
 都立梅ケ丘病院は、小児精神疾患の専門病院として、都内全域を対象に、高度専門的な医療を担っております。都は都立病院改革実行プログラムの一環として、梅ケ丘病院と八王子・清瀬小児病院を小児総合医療センターとして統合再編し、多方面にわたる小児科医療機能の充実強化を目指しております。
 区としては、このような専門性の高い梅ケ丘病院移転に伴う区民への影響について関心を持っており、必要に応じて、都に意見などを出してまいりたいと考えております。
 ご提案のことにつきましては、まずは小児救急医療体制における都と区との役割分担や、世田谷区の属する西南部医療圏での小児医療機関の整備状況などを踏まえ、都立病院改革実行プログラムの推移を見守っていく必要があると考えております。
 区としては、救急を含めた小児医療全体の充実につきまして、子育て支援の観点からも、今後とも引き続き地元医療機関、関連病院との連携を強化し、積極的に取り組んでまいります。
 以上です。
◆二十四番(中里光夫 議員)
 梅ケ丘病院に関しては、これは東京都が行うことですので、世田谷区としても区の現状をしっかりと伝えて、要請、要望を上げていってほしいと思います。
 …

平成十五年第二回定例会 世田谷区議会会議録第九号 六月十二日(木曜日)より
◆二十四番(中里光夫 議員)
 …
 次に、梅ケ丘病院について伺います。
 東京都が都立病院統廃合計画を進めています。都立梅ケ丘病院は世界に誇る小児精神の専門病院です。五十年にわたり地域社会の中で協力体制をつくり上げ、子どもの心の問題に取り組んできました。これからますます社会から必要とされる病院です。梅ケ丘病院の存続を東京都に求めるべきです。区長の見解を伺います。
 昨年末、都立母子保健院が廃止となりました。松原に準夜間の子ども診療所がオープンしましたが、深夜の時間帯の不安は解消されていません。隣接する梅ケ丘病院に小児科が併設されれば、区長もおっしゃっている小児医療の二十四時間体制への道が開かれます。梅ケ丘病院に小児科を併設させ、地域の小児医療の充実、二十四時間体制を東京都に求めるべきです。見解を伺います。
 …
◎若林 保健福祉部長
 梅ケ丘病院の移転計画に関連したご質問をちょうだいをいたしました。
 東京都の都立病院改革の一環として梅ケ丘病院移転が計画をされております。その具体的プロセスを示す都立病院改革実行プログラムによりますと、平成十九年度には梅ケ丘病院、清瀬小児病院、八王子小児病院を統合した小児総合医療センターを府中市で開設する計画となっております。
 東京都に対して存続を求めよと、こういったご意見をいただきました。区としても梅ケ丘病院がさまざまな保健福祉施設、学校等が整った町の一角を形成していることもあり、この移転計画には重大な関心を持っております。今後は移転に伴う影響等を見きわめることも必要でありますし、区民や議会へのご意見も伺ってまいりたいと考えております。
 また、小児医療に関連したご質問もいただきましたが、区では子ども初期救急診療事業を開始するなど、小児救急医療体制の整備に取り組んでいるところでございます。こうした事業の実績を見ながら、梅ケ丘病院の移転計画の動向に注意を払ってまいります。
 以上です。

08年都議会第1回定例会 本会議 一般質問 二〇〇八年二月二七日
梅ヶ丘病院を中核とした子どもの精神医療体制の抜本的拡充を
○たぞえ民夫(世田谷区選出)

子どもの精神医療体制整備は急務

 次に、都立梅ヶ丘病院と子どもの精神医療についてです。
 いじめ、不登校、ひきこもり、拒食症、児童虐待による情緒障害、さらに自閉症やADHDをはじめとした発達障害がふえており、子どもの精神医療体制整備は急務となっています。ところが、専門の医療機関は全国でわずか十七ヶ所、八百二十七床しかありません。あまりの不十分さが問題になり、国も遅れを認めざるをえなくなって、専門医の育成対策などに着手しました。
 その中で都立梅ヶ丘病院は、全国の三分の一にあたる二百六十四床を有する日本最大規模の、そして六十年におよぶ歴史をもつ、子どもの精神医療専門病院です。外来受診者は年々ふえており、年間四万人におよびます。数少ない専門医療機関を求めて、患者は関東一円はもとより全国からあつまり、現場が精一杯がんばっても二ヶ月待ちの状況です。
 知事に伺いますが、子どもの精神医療の重要性を、どう認識していますか。

梅ヶ丘病院をなくすことは国家的損失

 子どもの精神医療機関が少ないことが問題になっているときに、都が梅ヶ丘病院を廃止して、府中キャンパスに二〇一〇年三月に開設予定の小児総合医療センターに移転統合する計画を進めていることに、疑問や批判の声が広がっています。
 私が話を聞いた子どもの精神専門医は、「梅ヶ丘病院は、総合病院ではできないことをやってきた。地域といっしょに、子どもたちを育て、はぐくむものをもっている。府中でそれをつくるのは何十年もかかる」と心配されていました。その思いは、多くの人に共通しています。だからこそ、家族会などによる梅ヶ丘病院の存続と拡充を求める請願が、三度にわたり都議会に提出され、署名をした人はあわせて十五万人におよぶのです。
 長い歴史の中で、病院を中心に福祉センター、福祉作業所などが整備され、町全体が患者をあたたかくうけいれてくれる、「福祉のオアシス」となっています。その落ち着いた環境の中で、心の治療を必要とする子どもたちが、ゆっくりと回復し、社会への適応力を身につけてきました。
 都は、府中への移転は充実だといいますが、ベッド数はへらされ、落ち着いた療養環境は激変します。日本を代表する拠点病院である梅ヶ丘病院をなくすことは、国家的損失といわねばなりません。

梅ヶ丘、府中、大塚の「都内三拠点整備」を提案

 私は、梅ヶ丘病院を存続させて、府中への機能移転は最小限にし、大塚病院に新設する外来機能とあわせて、「都内三拠点整備」を提案するものです。国が子どもの精神医療体制の整備に、ようやく取り組もうとしているのです。梅ヶ丘病院がはたしている全国的役割を国に認めさせて、梅ヶ丘病院を中核とした子どもの精神医療体制の抜本的拡充ができるよう、国に対し財政負担をはじめとした支援を求めるべきです。見解を伺います。
 国は来年度から、各都道府県で「子どもの心の診療拠点病院」を整備するためのモデル事業を創設することにしています。梅ヶ丘病院で実施されるよう取り組むべきだと思いますが、どうですか。
 身近な地域で、継続して医療と療育をうけることができるようにすることも重要です。
 厚生労働省の「『子どもの心の診療医』の養成に関する検討会」が昨年まとめた報告書は、各都道府県において、「医療機関、保健、福祉、教育等と連携した子どもの心の診療体制に関する整備計画を策定する」ことを提言しています。都が全国に先駆けてこれを具体化し、整備計画を策定することを提案するものです。
 また世田谷区は、発達障害児を支援する「発達・発育センター」を整備することを発表しました。都として支援を拡充するとともに、今後、他の区市町村にも広げていくことが重要だと思いますが、見解を伺い質問を終わります。

【答弁】
○知事 たぞえ民夫議員の一般質問にお答えいたします。
 子どもの精神医療についてでありますが、次代を担う子どもたちを心身ともに健全に育成することは、親はもとより我々大人に課せられた責務であります。子どもの成長にとって、心の健康は欠かすことのできないものであり、精神医療は、これを守り、支えるものと認識しております。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。

○病院経営本部長 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都立病院におけます小児精神医療についてでありますが、近年、子どもの心身の健康な発達支援のため、小児科と精神科などの医師が協力連携して対応していくということが求められる一方で、専門的人材など限られた医療資源を有効に活用していくことが不可欠となっております。
 このような医療環境に対します現状認識のもとで、都といたしましては、今後とも全国の小児精神医療をリードしていくため、診療規模を維持しながら、小児三病院を統合して、新たに小児総合医療センターを整備することによりまして、心から体に至る高度専門的な医療を提供することを目指しておりまして、お話の都内三拠点整備とは考え方を異にしております。
 また、こうした医療体制を支える小児精神科医の育成、確保につきましては、これまで国に対して提案要求を行いますとともに、国の対応を待つことなく、既に都として独自に取り組んできております。
 次に、子どもの心の診療拠点病院についてでございますが、既にこの一月に策定発表いたしました第二次都立病院改革実行プログラムにもございますとおり、小児総合医療センターが、今後とも、都における小児精神医療の拠点としての役割を果たしていくということとしております。
 お話のモデル事業につきましては、いまだ国の要綱が発表されていない段階であり、今後適切に対応してまいります。

05年都議会第1回定例会 本会議 一般質問 二〇〇五年三月二日
○かち佳代子 議員(大田区選出)
 …
 次に都立病院のあり方について伺います。
 石原知事は、十六あった都立病院を八か所に縮小・削減する計画を、「改革」だといってすすめてきました。その結果、どうなっているでしょうか。
 世田谷区の母子保健院は、存続を願う十万人をこえる署名がよせられましたが、国立成育医療センターができたから大丈夫だといって、廃止されました。ところが成育医療センターは、救急患者が増え、高度専門病院の機能に支障をきたすとして、昨年四月、救急患者から四千二百円の特定療養費の徴収を始めました。
 救急車で意識がない乳児が運ばれてきても、窓口で四千二百円必要ですといわれています。赤ちゃんをおんぶしたお母さんが、真っ青な顔をして氷嚢で頭を冷やしている女の子の手を引いてきましたが、やはり四千二百円かかりますといわれ、財布をのぞいて、足りなかったのでしょう、帰っていくという事態がおきています。成育医療センターは、「救急患者を減らすために徴収を開始した、おかげさまで効果がありました」と回答しています。これは厚生労働省の通知で、緊急の患者から徴収してはならないとされているものです。
 救急患者から四千二百円も特定療養費を徴収するのはやめるよう、国立成育医療センターに申し入れるべきです。答弁を求めます。
 いま世田谷区では、次に廃止が計画されている小児精神医療の全国唯一の専門病院である梅ヶ丘病院を存続し、小児科を設置して、夜間休日の入院にも対応できる小児救急を実施してほしいという声がひろがっています。この願いにこたえることをつよく求めておきます。
 清瀬小児病院、八王子小児病院は、存続を求める住民の切実な声により、廃止計画は二年延期になりました。地元自治体は、ひきつづき存続を求めています。老人医療センターと豊島病院の統合・民営化計画は、地元板橋区や区議会の要請で、統合については撤回されました。その後、豊島病院のあり方について、都と区の協議がつづいていますが、昨年夏までに結論をだすといっていたのが、いまになっても平行線のまま、協議は完全に行きづまっています。地域の医療水準を維持するためには、老人医療センターも豊島病院も都立として存続することこそ必要であることが、いよいよはっきりしてきました。
 このように、石原知事のいう「都立病院改革」の失敗が各地でうきぼりになっているのは、都民と地元自治体、医療関係者とのまともな相談も合意もなしに計画をつくり、おしつけるというやり方がまちがっているのと同時に、東京都の財政削減最優先で、都立病院が地域医療から手を引いていくという計画の中身がまちがっているからです。現時点にたって計画を抜本的に再検討することを求めるものですが、知事、お答え下さい。
 …
◯知事(石原慎太郎君)
 かち佳代子議員の一般質問にお答えいたします。
 …
 次いで、都立病院改革についてでありますが、都立病院改革は、都と地元自治体、地域の医療機関などがそれぞれの役割を担い、密接に連携しながら、都民に対する総体としての医療サービスを充実し、強化しようとしているものであります。都民全体の医療ニーズを視野に入れた改革であります。
 都は今後とも、都民の安全・安心を支える質の高い患者中心の医療を提供するため、都立病院改革を積極的に推進してまいります。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
◯福祉保健局長(幸田昭一君)
 特定療養費初め、福祉、保健、医療に関します四点のご質問にお答えいたします。
 まず、特定療養費の徴収についてでありますが、お話の特定療養費制度は健康保険法に基づくものであり、病院と診療所の機能分担の推進を図るため、他の医療機関の紹介なしに受診した患者から、初診時に費用を徴収できるものであります。
 ただし、他からの紹介がない場合でも、緊急その他やむを得ない事情により来院した場合には、徴収しないこととされております。
 …

件名:小児精神科医療の拡充に関する質問主意書
提出回次:168回
提出番号:109
提出日:平成20年1月11日
提出者:小池晃君
転送日:平成20年1月15日
答弁書受領日:平成20年1月18日

 小児精神科医療の拡充に関する質問主意書

 近年、心に問題を抱え、家庭や学校、幼児教育の場で対応困難な子どもたちが増えている。少子化、出生率の低下に相反して、発達の偏り・遅れ、不登校・引きこもり、行動・食行動の問題、虐待被害など小児をめぐる問題は増加・深化しており、小児医療の危機が深刻な社会問題になっている。
 一方で、子ども専用の入院施設を持つ病院は、全国に約千床しかなく、厚生労働省研究班によっても発達障害などで何らかの対応が必要とされる児童数が小中学校だけで数十万人に上る可能性が指摘されていることを考えれば、余りにも少ないと言わざるを得ない。
 専門医・医療機関の不足によって、診察を受けるまでに一箇月から五箇月、場合によっては何年も待ち時間を要する例がある。適切な診療を受けることが困難となり、症状が悪化した例もあると聞いている。
 そこで、以下質問する。

一 小児専門の精神入院施設は全国でどの程度あるか明らかにされたい。また、小児精神専門病院の東京都立梅ヶ丘病院が、小児精神科の医師養成や小児精神科医療の中ではたしてきた役割を国はどのように評価しているか、政府の見解を明らかにされたい。

二 小児精神科での対応が必要な患者数や、必要となる医師数・施設数を政府はどう認識しているか。また、現在の医師数・施設数で十分と考えているか、政府の見解を明らかにされたい。

三 厚生労働省は来年度から子どもの心の拠点病院の整備を進める方針を持っているが、ストレスの増加など子どもの心をめぐる状況にかんがみれば小児精神科を専門とする医師養成の強化や施設・病床数の増加が必要と考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

四 東京都は東京地域の子どもの心の拠点病院に都立梅ヶ丘病院をあてる方向で調整中と聞いている。ところが都立梅ヶ丘病院は都立三小児病院の統合の方針の下、二〇一〇年に府中に移転することが決まっている。小児精神科の病床数も現在の二百四十二床から二百二十床に減らされる計画である。移転によって、現在地で築き上げた社会復帰のための就労訓練など地域との協力関係も失われる。また、梅ヶ丘病院に通院するために世田谷に住居を移された方からは、病状のことを考えると府中に通院できないと悲痛な声も上がっている。
 今後さらに医師数・施設数を増やすべき時に、現在の都立梅ヶ丘病院の移転計画は、病床数を減らすなど病院機能の縮小につながりかねず、見直すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

 右質問する。


内閣参質一六八第一〇九号
 平成二十年一月十八日
           内閣総理大臣 福田康夫

 参議院議長 江田五月殿

参議院議員小池晃君提出
 小児精神科医療の拡充に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

 参議院議員小池晃君提出小児精神科医療の拡充に関する質問に対する答弁書

一及び四について
 厚生労働省としては、お尋ねの施設数については把握していないが、子ども等に係る精神科の専門医療施設等を会員とする全国児童青年精神科医療施設協議会によれば、東京都立梅ヶ丘病院を含む十七の会員医療施設の病床数は、平成十八年三月末現在で合計八百二十七床である。
 また、東京都立梅ヶ丘病院については、昭和二十七年に開設された子ども等に係る精神科の専門病院であり、この分野における地域医療を担ってきたと認識している。
 ご指摘の移転計画は、東京都が地域の実情を勘案して策定したものであり、政府としてお答えする立場にない。

二及び三について
 子どもの心の診療については、専門的な対応が必要とされる子どもの患者数に照らして、系統的な教育・研修を受けた小児科医や精神科医、専門的な医療機関は必ずしも十分な数ではないと認識している。
 このため、厚生労働省としては、平成十九年三月に取りまとめられた「子どもの心の診療医の要請に関する検討会」の報告書において、「各都道府県において少なくとも1か所は、こうした乳幼児期から青年期までの子どもの心の診療及び研修を専門的に行える中心的な役割を果たす医療機関」の整備が必要であると指摘されていることも踏まえ、拠点病院による地域の医療機関や保健福祉機関等に対する支援体制の構築、子どもの心の問題に対応できる小児科医や精神科医の養成や診療体制の整備を進めていくこととしている。